エストラストは上げ足に勢い、好業績を評価して5月高値圏への回帰目指す

  新築分譲マンション開発・販売のエストラスト <3280> (東マ)の株価はボックス展開から上放れて出直りの動きが本格化してきた。今期(14年2月期)好業績を評価して昨年5月高値圏への回帰を目指す流れだろう。   山口県を地盤とする不動産デベロッパーである。一次取得ファミリー型の新築分譲マンション「オーヴィジョン」シリーズおよび新築戸建住宅の不動産分譲事業を主力として、ストック型ビジネスの不動産賃貸事業や「オーヴィジョン」マンション管理受託の不動産管理事業も強化している。   成長戦略として九州・山口エリアでのNO.1デベロッパーを目指し、福岡県および九州主要都市への進出加速、九州・山口エリアでのマンション年間供給500戸体制構築、山口県での戸建住宅年間供給100戸体制の構築、ストック型ビジネスとなる建物管理戸数の拡大を推進している。13年6月には第三者割当増資を実施して、ふくおかフィナンシャルグループ <8354> 傘下の福岡銀行との関係を強化した。   1月9日に発表した今期第3四半期累計(3月~11月)の連結業績は、前年同期比33.7%増収、同39.0%営業増益、同46.5%経常増益、同58.3%最終増益だった。セグメント別に見ると、不動産分譲事業は引き渡し戸数が新築分譲マンション7物件321戸、新築戸建13戸、合計334戸で同30.8%増収、同27.1%増益だった。不動産管理事業は人員増加で減益だが、マンション管理戸数の増加で同29.8%増収だった。不動産賃貸事業は同58.7%増収、同58.1%増益だった。13年3月開業のショッピングモールや13年4月取得の商業施設が寄与した。   通期の見通しは前回予想(10月10日に増額修正)を据え置いて、売上高が前期比18.5%増の103億円、営業利益が同11.8%増の10億10百万円、経常利益が同10.8%増の9億円、純利益が同14.3%増の5億40百万円としている。増収効果でプロジェクト先行費用などを吸収する。不動産分譲事業の通期引き渡し予定392戸(新築分譲マンション374戸、新築戸建18戸)に関しては、すでに全戸の契約を完了している。   来期(15年2月期)については、新築分譲マンション引き渡し予定戸数の430戸に対して、今期第3四半期累計時点で契約戸数297戸、契約進捗率69%に達している。さらに不動産管理事業の管理戸数増加も寄与して好業績が期待される。中期経営計画で掲げた16年2月期の新築分譲マンション引き渡し戸数494戸、売上高130億円、営業利益12億50百万円、経常利益12億円、純利益7億20百万円の目標についても、前倒し達成の可能性があるだろう。   株価の動きを見ると、昨年8月以降は概ね700円~800円近辺でのボックス展開だったが、足元ではボックスレンジから上放れて出直りの動きが本格化している。1月10日には昨年7月8日以来の水準となる919円まで上伸する場面があった。1月14日は全般地合い悪化の中でも、終値で前日比27円(3.14%)高と強さを見せた。下値固めが完了して今期好業績を評価する動きだろう。証券優遇税制廃止に伴う需給不安も後退したようだ。   1月14日の終値886円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS108円18銭で算出)は8~9倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間6円で算出)は0.7%近辺である。日足チャートで見ると目先的な過熱感もあるが、週足チャートで見ると安値圏ボックスレンジから上放れて強基調に転換した形だ。昨年5月高値圏へ回帰の動きを強めるだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
新築分譲マンション開発・販売のエストラスト<3280>(東マ)の株価はボックス展開から上放れて出直りの動きが本格化してきた。今期(14年2月期)好業績を評価して昨年5月高値圏への回帰を目指す流れだろう。
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2014-01-15 09:45