【為替本日の注目点】ドル円反発104円台前半、米小売好感で日米株高ドル先安観が主流

 NY市場  ドル円は反発。米小売売上高が予想を上回る伸びをみせたことや、長期金利の上昇などを手掛かりに、ドル円は104円台を回復。先週末の雇用統計ショックによる下落幅の半値を戻した格好に。   1.36台半ばでもみ合ったユーロドルは欧州市場では1.37に迫る水準まで買われたものの後が続かず、1.36台後半で一進一退。   株式市場は反発。昨年12月の小売売上高が好調だったことや、活発なM&Aの動きを受けダウは115ドル高。S&P500は今年に入り最大の上げを記録。   好調な経済指標を受け債券相場は4日振りに下落。フィラデルフィア連銀総裁が資産購入額の縮小について、正しい方向への一歩と指摘したことも影響し価格は下落、長期金利は2.86%台まで上昇。   金は反落し、原油は反発。   12月小売売上高 → +0.2%   ドル/円 103.54 ~104.29  ユーロ/ドル 1.3675 ~ 1.3690  ユーロ/円 141.54 ~ 142.57  NYダウ +115.92 → 16,373.86ドル  GOLD -5.70 → 1,245.40ドル  WTI +0.79 → 92.59ドル  米10年国債 +0.042 → 2.869%  本日の注目イベント  日   12月マネーストック   欧   ユーロ圏11月貿易収支   米   ベージュブック(地区連銀経済報告)   米   1月NY連銀製造業景況指数   米   12月生産者物価指数   米   エバンス・シカゴ連銀総裁講演   米   ロックハート・アトランタ連銀総裁講演   米   決算発表 → BOA   昨日は日経平均株価が500円に迫る下落を見せましたが、ドル円は東京時間には102円台への下落は見られず、103円台前半から半ばで比較的堅調でした。昨年11月の経常収支が発表され、2ヵ月連続の経常赤字を記録し、しかもその額が1985年以来、過去最大だったことが円売りにつながった面もありました。  海外市場に入ると、円はじりじりと売られ、NYでは12月の小売売上高が予想を上回ったことを好感し、株高債券安の流れが加速し、ドル円も104台を回復し、一時104円29銭まで反発しています。前日のNY市場では株価が急落し、ドル円は一時102円台まで下落したことによる、ある意味反動の動きだったとも言えます。  今年に入って2日にNY市場でドル円が、105円台半ばから104円台半ばまで急落し、翌日には反発する動きがありましたが、今回も急落した後に反発しました。これで3度目です。利益確定のドル売りであればいいのですが、ドルがさらに下落すると予想してドルショートを作っても、東京市場に入るとドルが買い戻される展開が続いています。  これは依然としてドル先安観が主流であるということと、上述のようの「貿易収支」の赤字だけではなく、「経常収支」も赤字であるということと無関係ではなさそうです。実需面からみれば、明らかにドルを売る人より、ドルを買う人が多いということです。また「経常収支」の赤字は、ネットで資金(円)が流出していることを意味します。NY市場での流れを読み、ドル売りを仕掛けるのも結構リスクがあるということにつながります。  ドル円は先週末の105円台から102円台までの下落幅の、約半値を戻したことになります。このまますぐに105円台を回復する展開は予想できませんが、本日の日本の株価の反発を好感してドルがどこまで買われるのかが注目されます。104円30-40銭辺りには、1時間足や4時間足のチャートでは、重要な移動平均線が集まっていることからこの水準が上抜けできるかどうかがポイントになりそうです。  そして105円台を回復し、テクニカル上重要な105円台半ばを抜けるかどうかは、今後の米経済指標が左右すると考えられます。量的緩和の縮小が予定通り継続されるのか、あるいは再び緩和を拡大させるのかは今後の経済指標次第です。12月の雇用者数が天候による一時的な落ち込みであったとすれば、今後それを正当化するデータが必要です。それを確かめながら、28-29日のFOMCまでは103-105円台の展開が続くのではないでしょうか。本日は103円70銭~104円70銭程度を予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)
ドル円は反発。米小売売上高が予想を上回る伸びをみせたことや、長期金利の上昇などを手掛かりに、ドル円は104円台を回復。先週末の雇用統計ショックによる下落幅の半値を戻した格好に。 
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2014-01-15 09:45