朝日ラバーは高値更新して急動意、低PBRに見直し余地大きく上値追いの流れ

  車載照明用ゴム製品の朝日ラバー <5162> (JQS)の株価は昨年来高値を更新して急動意の展開だ。依然として低PBRに見直し余地が大きく、医療関連の新製品に対する期待感も強めて上値を追う流れだろう。   自動車内装照明関連などの工業用ゴム製品を主力として、スポーツ用ゴム製品(卓球ラケット用ラバー)や医療・衛生用ゴム製品(点滴輸液バッグ用ゴム栓など)も展開している。シリコーンゴムをベースにした製品開発に強みを持ち、車載用小型電球の光源カラーキャップ「ASA COLOR LAMPCAP」や、車載用LED照明の光源カラーキャップ「ASA COLOR LED」などを主力製品としている。   車載用「ASA COLOR LED」は従来の高級車向けに加えて、小型車や軽自動車向けにも採用が拡大している。さらに新製品・新規分野の拡販も推進して機能製品のRFIDタグ用ゴム製品を増産し、NEC<6701>のポータブルDNA解析装置向けマイクロ流体チップの量産準備も進めている。   今期(14年3月期)連結業績見通し(11月13日に売上高、経常利益、純利益を増額、営業利益を減額)は売上高が前期比14.8%増の55億円、営業利益が同62.4%増の2億20百万円、経常利益が同50.5%増の2億10百万円、純利益が同56.3%増の1億20百万円としている。下期に量産開始するプレフィルドシリンジ(薬液充填済み注射器)向けガスケットの新製品立ち上げ費用、来期(15年3月期)に量産開始するマイクロ流体チップの試作開発・量産準備費用などで営業利益を減額したが、自動車関連が好調に推移し、前期低調だったスポーツ用・医療用も顧客側の在庫調整の影響が一巡する。営業外での為替差益も寄与して通期上振れの可能性があるだろう。   株価の動き(12月2日付で単元株式数を100株に変更)を見ると、12月下旬に320円近辺のモミ合いから上放れの展開となった。そして1月10日に376円まで上伸して昨年9月高値362円を突破し、1月14日にはストップ高となる前日比80円(22.35%)高の438円まで急騰した。証券優遇税制廃止に伴う需給不安が後退して低PBRを見直す動きが強まり、昨年高値を突破したことで上げ足に弾みが付いたようだ。   1月14日の終値438円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS26円39銭で算出)は16~17倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間8円で算出)は1.8%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS652円12銭で算出)は0.7倍近辺である。目先的には過熱感を強める形だが、月足チャートで見ると底値圏ボックスレンジから上放れた形であり、強基調に転換して07年11月以来の600円台も視野に入るだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
車載照明用ゴム製品の朝日ラバー<5162>(JQS)の株価は昨年来高値を更新して急動意の展開だ。依然として低PBRに見直し余地が大きく、医療関連の新製品に対する期待感も強めて上値を追う流れだろう。
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2014-01-15 09:45