中国の「男女比不均衡」 結婚問題だけではなく経済にも影響か=中国メディア

中国メディアの成都商報は10月27日、アジア開発銀行(ADB)の魏尚進チーフエコノミストがこのほど同紙のインタビューに対し、性別の「男女比不均衡」がもたらす若者の結婚問題や経済への影響について論じたと報じた。
記事は魏氏が「中国では現在15歳-30歳の人口における男女の不均衡は1.15対1の割合となっており、計算上では9人に1人の男性が生涯独身だ」と論じたことを紹介。
また同氏は、婚活に成功するか否かは財力が鍵を握っているため、結婚を望む家庭の親子は競争に勝つべく一生懸命働いて財力を得ることにより「婚活市場での自らの市場価値の向上に勤しむ」と指摘したと紹介。
続けて、新居の購入は中国における結婚の絶対条件の1つであるとともに不動産は男性の財力の証明に最も有効なもので、これは「90年代生まれの若者にとっても例外ではない」と指摘したと紹介。
さらに、同氏は飽和状態の独身男性にとって結婚は「血の滲むような努力を重ねて勝ち取るもの」とし、婚活市場での自らの市場価値を向上させるため、「残業に励しんだり、起業して懸命に働く若者の増加傾向は経済に好影響を与える」とあわせて指摘したと紹介。
しかし、起業は高収入を得られる可能性が高いもののリスクも高く、「余暇を犠牲にするなど、国民の"幸福度上昇”にはつながらない」と指摘したと伝えた。
また、現時点のGDP成長率を7.3%に仮定すると、労働人口の減少等の要因により現状維持が続けば「10年後のGDP成長率は更に大幅に低下する」と指摘したと紹介。
記事は国勢調査の結果、今後10年間で若年層の男女比の不均衡は更なる悪化が予測される。魏氏は経済成長率向上のために「作為的に男女比の不均衡を作るべきではない」としながらも、「経済成長率への“潜在的影響”を十分に考慮すべき」と指摘したと伝えた。(編集担当:李優香)(イメージ写真提供:(C)cylonphoto/123RF.COM)
中国メディアの成都商報は10月27日、アジア開発銀行(ADB)の魏尚進チーフエコノミストがこのほど同紙のインタビューに対し、性別の「男女比不均衡」がもたらす若者の結婚問題や経済への影響について論じたと報じた。(イメージ写真提供:(C)cylonphoto/123RF.COM)
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2014-11-05 01:30