日中韓・民間交流の火を消すな!

日本経営管理教育協会が見る中国 第331回--水野隆張(日本経営管理教育協会営業部長) ● 第九回東アジア経営管理学術大会の成功   2014年9月12日(金)~14日(日)の3日間、六本木にあるハリウッド大学院大学において第9回東アジア経営管理学術大会が開催され、中国・韓国・台湾・ベトナムなど多数の参加者が結集して成功裡に閉幕した。歴史認識問題や領土問題で日中・日韓関係が冷え込んでいるなかで、民間交流が友好裡に問題もなく行われたことは誠に意義深いことであった。   この大会は、2005年に上海で第1回が開催されて以来、中・日・韓の持ち回りで継続的に開催されてきたが、昨年より日中関係の悪化で中国が参加出来なくなり、今回は広くアセアン諸国からの参加も呼びかけて、大会名称も「東アジア経営管理学術大会」と改めることとなった。   同時にハリウッド大学院大学が主催している第3回ビューティービジネス学会と合同で開催して、中国・韓国・台湾・その他アセアン諸国からの大勢のビューティービジネス参加者が来日された。 ● サービス産業の相互発展へ向けて   昨年のソウル大会では日韓双方の友好関係が確認された。ハリウッド大学院大学のビューティービジネス国際大会との合同開催ということから、アベノミクス第3の矢のひとつである「サービス産業」を統一テーマに掲げることとした。   それぞれの具体的課題に基づき、各分科会に分かれて論文発表と活発な討論が展開され、最後に各分野の専門家による講演会が行われ、記念品の交換後には六本木ヒルズ屋上の展望台に案内して東京の夜景を楽しんでいただいた。   ハリウッド学院大学院大学が準備したウエルカムパーティにおいては各国代表の紹介があり、立食パーティで相互交流が友好的に進展した。昨年は韓国のソウル大学での開催であったが、その席で韓国側の代表から「政府関係者とマスコミ関係者が日韓関係を日増しに冷え込ませているが、我々の間では従来と変らない友好関係を継続しようではありませんか」という発言があり、双方の友好関係が確認された。   中国と我々関係者の間では今のところ友好関係は中断しているが、新しい提携先を求める活動などが来年開催に向けて開始され始めている。 ● 民間交流の重要な役割   このように、日中関係においても重要な役割を果たしてきたのが民間交流である。これまで日中関係がもっとも難しい状況にある時でも、民間の交流と往来は途絶えたことはなかった。現在でもその状況は変らず、民間交流は一貫してその特殊な役割を果たしている。   一方、2、30年前の状況と比べると日中両国の民間往来の環境には大きな変化が見られることも確かである。中国はここ30年で急速に発展し、日中両国の本国と国際社会における影響力の相対的な位置を少しずつ変化させ、経済的な実力と影響力を高めてきている。   このような中国の地位の変化や中国の発展に対して、懐疑や不信、拒否さらには敵視といった感情を持つ人々がいることも事実である。果たして発展した中国は日本にとってチャンスとなるパートナーなのか、それとも脅威となる敵なのか。それは、政治的人物だけではなく、日本の民間人も直面している問題といえる。 ● 中日関係の順調で健全な発展を期待   両国関係の進展に伴い、今後も新しい問題や矛盾、あるいは摩擦などが必然的に生まれてくるであろう。これに対して日中民間双方は率直に心を開き合い、冷静な思考、穏やかな態度、理性ある行動、たゆまない精神をもって、双方の政府に協力し、問題の改善に努力すべきであり、中日関係の順調で健全な発展が保たれるよう勉める必要があると考えているところである。   写真は第9回東アジア経営管理学術大会。(執筆者:水野隆張・日本経営管理教育協会営業部長 編集担当:水野陽子)            
2014年9月12日(金)~14日(日)の3日間、六本木にあるハリウッド大学院大学において第9回東アジア経営管理学術大会が開催され、中国・韓国・台湾・ベトナムなど多数の参加者が結集して成功裡に閉幕した。歴史認識問題や領土問題で日中・日韓関係が冷え込んでいるなかで、民間交流が友好裡に問題もなく行われたことは誠に意義深いことであった。
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2014-11-05 11:30