トヨタが年初来高値、通期純利益は初の２兆円台に

　トヨタ自動車 <7203> が４日に付けた年初来高値を更新。午前９時７分に１２２円高（１．８％高）の６９３０円まで上昇している。 　同社は５日引け後、今３月期の９月中間期決算を開示し、通期の業績予想を上方修正。通期純利益予想が初の２兆円台に乗せたことなどがサプライズ視された。 　中間期業績は、売上高が１２兆９４５５億９７００万円（前年同期比３．３％増）、営業利益は１兆３５１９億４６００万円（同７．７％増）となった。市場コンセンサスとの比較では、売上高で約１６００億円、営業利益では約９４億円を上積みしている。 　自動車販売台数は国内で前年同期比６.４％減少したものの、海外では同２．４％の増加となり、全体では微増となった。また、営業利益の増加には原価改善努力や為替影響が寄与したという。 　通期計画の修正については、世界販売台数を若干引き下げたものの、売上高は従来予想の２５兆７０００億円から２６兆５０００億円（前期比３．１％増）に引き上げ。また、営業利益は２兆３０００億円から２兆５０００億円（同９．１％増）に増額し、純利益は１兆７８００億円から２兆円（同９．７％増）に上積みし、増益予想に転じている。 　中間期の業績動向に加え、為替市況の変動や収益改善に対する諸政策の成果などが修正要因となった。通期の為替前提レートは、ドルが１０１円から１０４円に、ユーロは１３６円から１３７円に変更されている。 　未定であった中間期配当は７５円（前年同期は６５円）と開示。期末配当予想は未定とした。（編集担当：片岡利文）