VOYAGEは公開価格割れから底上げし連続最高業績を買い手掛かりに続伸
VOYAGE GROUP <3688> (東マ)は、47円高の2785円と続伸し、10月31日につけた上場来安値2388円からの底上げを鮮明化している。上場来安値は、今年7月2日の新規株式公開(IPO)時の公開価格2400円を下回って下げ過ぎとして底上げし、今9月期の連続最高業績を見直し買い増勢となっている。米グーグル社の広告配信プラットフォームとの提携や、子会社を設立してのキャラクター活用の支援事業推進などへの積極展開も押し上げ材料視されている。
■米グーグル社との連携などでアドテクノロジー事業が高成長
同社は、自社の電子取引サイト「ECナビ」などの会員を対象にポイントを通じて企業の販売促進を支援するメディア事業と、インターネット広告市場でリアルタイムでの自動取引によってより効率的な広告取引を可能にする運用型(RTB)広告を展開するアドテクノロジー事業を経営の2本柱としている。メディア事業では、会員数が400万人を突破し、このうちより活動的な会員(QAU)は103万人に達し、安定収益源となっている。一方、アドテクノロージ事業は、RTB広告市場が、スマートフォンの急速な普及とともに高成長し、同社の全売り上げに占めるスマートフォン売り上げ比率が、前期実績で40.3%まで伸びたことで大きく利益を拡大させている。
このため今年7月のIPO(新規株式公開)以後の初決算となった前9月期の第3四半期業績発表時には、前9月期業績を上方修正し、今9月期業績も、売り上げ176億円(前期比17.0%増)、営業利益22億円(同17.0%増)、経常利益22億円(同16.4%増)、純利益13億円(同16.7%増)と連続の過去最高を見込んでいる。メディア事業の営業利益は、前々期の4億1200万円から前期に9億3700万円と大きく伸び今期は9億7000万円と続伸を予想しており、アドテクノロジー事業は、同じく2億7500万円、9億8700万円、12億8000万円と高成長が続き、同事業の利益構成比は58%に高まる。同社子会社の広告配信プラットフォーム「Fluct」と米グ―グル社の広告配信プラットフォーム「Double Click Bid Manager」との連携を開始するなど内外の広告プラットフォームとの提携を積極化することなどが寄与する。
■最安値から400円高もなお25日線に未達で下げ過ぎを示唆
株価は、公開価格2400円に対して3360円で初値をつけストップ高を交えて上場来高値4335円まで買い進まれ、調整安値3215円からは前期業績の上方修正で4145円の戻り高値をつけ、再調整安値2503円からは米グーグル社との連携開始で3100円台にタッチしたものの上場来安値まで売られた。この公開価格割れで底値買いが入り400円高、公開価格を上回ってきたが、なお25日移動平均線に未達と下げ過ぎを示唆しており一段の戻りを試そう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
VOYAGE GROUP<3688>(東マ)は、47円高の2785円と続伸し、10月31日につけた上場来安値2388円からの底上げを鮮明化している。
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2014-11-06 10:30