信用を第一に先端かつ安心のサービスを提供=セントラル短資FX(1)

セントラル短資FXは、日本最大の短資会社を母体とするFX(外国為替証拠金取引)会社で、2012年3月に創立10周年を迎えた。同社は信用を重んじる経営方針に徹し、グループが顧客との間で築いた長年の信頼関係を生かしつつ、高水準のスワップポイントや安定したスプレッドなど顧客満足度の高いサービスを提供してきた。今年7月には中国人民元(CNH)/円のFX取引を業界に先駆けて提供するなど、市場で話題となるサービスにも積極的に取り組んでいる。同社の経営姿勢について常務取締役営業本部長の阿草龍二氏に聞いた。
――短資会社が親会社であるということで、他のFX会社との違いは?
短資会社とは、金融機関や事業法人などが行う資金の運用・調達などの取引を仲介する会社ですが、期間が1年以内の資金を扱う短期金融市場は年間取引高が300兆円程度に達する大きな市場です。短資会社の1日あたりの取引金額は数千億円になることもあります。このため、短資会社の存立にとっては「信用」が第一に重要なポイントになります。
当社は、今年で創立10周年を迎えましたが、グループの中では唯一、一般個人のお客さまにサービスを提供しています。短資会社を母体としているということから、まずは、「信用」に非常に重きを置いていることと安定感があることが大きな特徴です。そして、インターバンク市場(銀行・証券・保険会社など金融機関が参加する市場)での取引のノウハウ・経験を活かしたサービスに特徴があります。
――創立10周年ということですが、この10年間でFXは大きく成長した要因はどこにあったのでしょうか?
1998年に日本の外為法が改正され、個人も自由に外国為替の取引ができるようになったことで、FXを取り扱う会社が次々に設立されました。当社は2002年3月の設立ですが、業界の中では老舗の部類に入ります。
特に2005年-06年くらいから円キャリートレードが活発に行われるようになったことが、FX業界の成長を促しました。円キャリートレードとは、金利が極めて低い円を借りて、金利の高い外貨資産に投資する取引ですが、なかでもFX取引を通じたトレードが大きく伸び、FX業界も急拡大しました。
このFX拡大期には、FXサービス提供会社が400-500社もあるのでは、といわれたくらいの過当競争を経験しました。ただ、この時期は円安が続きましたので、外貨に投資すると、金利がもらえて、為替の売買益も期待できるということで、2008年くらいまでは新規参入業者を取り込みながら順調に業界が拡大しました。
しかし、2008年のリーマンショックによって、市場が激変しました。残念ながらFX取引で大きな損失を被る投資家もいらっしゃいました。その結果として、業界の淘汰が進みました。ただ、これを契機に、FXを金融商品取引法で規制する動きやいろいろなルールの整備もみられた結果、改めてFXが有力な投資対象として広く認知されるに至ったのも事実です。業界は急拡大と淘汰の歴史を経て、新しい成長段階に入っていると思います。
――FX業界が大きく変わる中で、御社は「Quality FX」をコンセプトに掲げて、業界の変革を先導してきたようにみえますが?
当社では他社に先駆けて、2006年からお客さまからお預かりしている証拠金を全額信託銀行に委託して、お客さまの資産を保護する仕組みを取り入れました。のちに、2010年2月には全業者に完全信託が法律で義務付けられることになりました。
レバレッジ(投資資金の何倍の額まで取引を行うかの倍率)についても、当社ではかつて最大100倍までとしていた時がありました。この倍率は、月曜日に市場が開くときに、週末に何か起こって、価格が前営業日から乖離して始まるような場合を想定して、過去の変動事例を調査した上で、お客さまが何倍までレバレッジをかけて取引しても大きな痛手を負うことがないかということを慎重に調べたうえで定めたものです。
当時のFX業界では200~400倍のレバレッジは当たり前で、中には800倍というところもありました。レバレッジを800倍に設定すると、ドル円では、想定方向と逆に0.125円動いただけで証拠金の追加が必要になります。これではさすがに行き過ぎたリスクをお客さまに取らせているということで、これを正すために、規制当局が2010年、上限を50倍に規制し、2011年には25倍としました。他にも証拠金を超えた損が発生しないよう、ロスカットルール等も整備されていきました。
当社は、このようなFX業界の制度が整備される過程で、自主規制ルールづくりなどの面で、業界全体の発展にも貢献してきました。(つづく)(編集担当:風間浩)
セントラル短資FXは、日本最大の短資会社を母体とするFX(外国為替証拠金取引)会社で、2012年3月に創立10周年を迎えた。同社は信用を重んじる経営方針に徹し、グループが顧客との間で築いた長年の信頼関係を生かしつつ、高水準のスワップポイントや安定したスプレッドなど顧客満足度の高いサービスを提供してきた。
fxExchange,business
2013-12-12 15:30