中韓FTA「実質的妥結」 「韓国の農業が成り立たなくなる」と懸念を示す韓国メディアも=中国メディア

中国メディアの環球網は10日、韓国の聯合ニュースを引用し、中韓両国の首脳が10日に北京の人民大会堂で会談を行い、中韓自由貿易協定(FTA)交渉が「実質的に妥結した」と報じた。
記事は、中韓両国が2012年5月からFTA交渉を開始したことを紹介したうえで「30カ月をかけて妥結に至った」と報じた。さらに聯合ニュースが「中国は13億の人口を抱える経済大国であり、中韓FTAの妥結によって韓国は米国、EU、中国という世界3大経済体のすべてとFTAを結ぶことになる」と報じたと紹介した。
続けて、中央日報の分析を引用し、中国は韓国最大の輸出相手国であり、また最大の輸入相手国でもあるため、中国とのFTAは「極めて大きな経済効果をもたらすと予想される」と伝えた。さらに韓国政府・企画財政部が12年5月に発表した報告として、「中韓FTAの発効から10年後の韓国の国内総生産(GDP)成長率は2.28-3.04%に達する見込み」と紹介した。
さらに、韓国の成均館大学の教授による予測を引用したうえで、「中韓FTAの発効によって関税がすべて撤廃された場合、中韓両国の貿易量は56%増となり、韓国の製造業では雇用者数が5.6%増、サービス業のうち医療産業は13.5%増になる」と伝えた。
また記事は、中央日報が「農産物市場を中国に開放することは、韓国にとっては大きな負担を意味する」とし、コメ市場の開放に続いてほかの農産物も韓国市場になだれ込めば韓国の農業は成り立たなくなると懸念を示したことを伝えた。(編集担当:村山健二)(写真は「CNSPHOTO」提供)
中国メディアの環球網は10日、韓国の聯合ニュースを引用し、中韓両国の首脳が10日に北京の人民大会堂で会談を行い、中韓自由貿易協定(FTA)交渉が「実質的に妥結した」と報じた。(写真は「CNSPHOTO」提供)
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2014-11-11 15:30