中国が受注したかった「メキシコ高速鉄道計画」  真の目的とは?=中国メディア

 中国メディア・和訊網は11日、利益が出ないような状況にもかかわらず、中国がメキシコで高速鉄道の整備計画を受注したことについて、その理由について論じた記事を掲載した。  記事は、結果的に白紙に戻ったものの中国がメキシコ高速鉄道の整備計画の受注に成功した背景として、フランスやドイツ、日本などの企業がこのプロジェクトに関心を示しながらも、あまりに低コストかつ短い工期による建設を強いられたことで、入札に参加しなかったことを挙げた。  また、具体的なコストを挙げたうえで「中国が今回の受注で利益を得るのは難しい」と指摘。にもかかわらず、どうしてこのような受注を取ろうとしたのかと問題を提起した。  記事は、その答えとして「このプロジェクトには象徴的な意味がある」と説明。高速鉄道の世界進出には信用が必要であり、そのためには国外でのモデルとなるプロジェクトが必要であるとし、「メキシコ高速鉄道は、中国高速鉄道が世界に出るうえでの踏み台なのだ」と論じた。  そして、このプロジェクトが順調に完成して営業されるようになれば、借款を少しずつ回収することができるようになり、「インフラ建設輸出を先行させれば、資本はあとからついてくる」という“中国高速鉄道建設モデル”が構築されると説明した。  さらに、中国はユーラシア大陸の高速鉄道建設を特に重要視しているとし、「メキシコの受注はユーラシア大陸への高速鉄道輸出の号令と言える。中国高速鉄道がロシア、中央アジア、バルカン半島、東南アジアなどで姿をみせたときに、極めて大きな影響力を生むことになるだろう」との見解を示した。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)
中国メディア・和訊網は11日、利益が出ないような状況にもかかわらず、中国がメキシコの高速鉄道の受注を取りに行ったことについて、その理由について論じた記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)
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2014-11-11 22:00