サムスンの未来は「いばらの道」 低コスト戦略は誤りだ=中国メディア

中国メディア・環球網は11日、韓国・サムスンがベトナムのタイグエン省にある携帯電話生産工場の拡充を発表したと国外メディアが10日報じたことについて、「サムスンの低コスト戦略は完全に誤りだ」とする評論記事を掲載した。
記事は、同社によるベトナム工場拡充の目的が、スマートフォン製造における中国企業との競争での優位性を強めることにあるとしたうえで、「この戦略の選択は、完全に誤ったものだとみている」とした。さらに「サムスンの学習能力不足、意思決定層の先見能力不足を際立たせるもの」であり、同社の未来が“いばらの道”であることを示すものだと断じた。
その根拠として、以前パソコン分野において同じような状況が発生したと紹介。デルが持っていた市場利益の局面や構造を崩すべく、IBMやHPなどのライバルがデルと同水準ないしは低い価格で攻勢を仕掛けたものの、デルを弱らせるどころかかえって成長させたと解説した。そして、デルは従来の概念を覆す法人向け直販体系を構築したことで、自らの地位を獲得したと評した。
そのうえで、現在のスマートフォン業界においては中国メーカーの小米(シャオミ)が個人を対象とした直販モデルを構築するとともに、ユーザーとのコミュニケーションによって製品を共同開発するモデルを作り上げた点で、旧態依然として「工業化時代のロジック」で考えるサムスンとは異なることを指摘。
さらに、「サムスンの“戦略的危機”は、企業と協同で新たな価値を創出するという、モバイルネットワーク時代の消費者が持つ新たな価値観を前に、完全に露わになった」とし、同社による低コスト戦略は「新たな時代においては価値も意味もない。残念ながらサムスンの上層部はそれを理解する能力がないのだ」と締めくくった。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:(C)svglass/123RF.COM)
中国メディア・環球網は11日、韓国・サムスンがベトナムのタイグエン省にある携帯電話生産工場の拡充を発表したと国外メディアが10日報じたことについて、「サムスンの低コスト戦略は完全に誤りだ」とする評論記事を掲載した。(イメージ写真提供:(C)svglass/123RF.COM)
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2014-11-11 22:45