ソニーとサムスンの共通点  「モバイル事業の不振」=中国メディア

 ソニーが中国でのスマートフォン事業を大幅に縮小し、中国向けスマートフォンの開発を停止するとしたことについて、中国メディアの〓媒体は「現在のソニーは将来のサムスンの姿かもしれない」と主張する記事を掲載した。(〓は金へんに「太」)  記事は、ソニーの業績が低迷していることを指摘したうえで、サムスンが3期連続で減益となったことを紹介、「ソニーとサムスンに共通するのはモバイル事業の不振」と指摘した。  続けて、ソニーは2012年にはアップルとサムスンに次ぐ世界3位のスマホメーカーだったとする一方、世界のスマホ出荷台数が大きく伸びるなかで中国のスマートフォンメーカーにシェアを奪われたと論じた。さらにサムスンは今年に入ってから中国のスマートフォンメーカーにシェアを侵食されているとし、「サムスンはソニーのようになってしまうのだろうか」と伝えた。  また、ソニーとサムスンは技術を尊重する点や、ハード面の技術に長けている点が似ているとし、「両者とも自社の技術や審美眼に自信を持ちすぎているのか、両社の製品はユーザーの需要とは距離がある」と主張した。  さらに記事は、ソニーが極めて幅広い分野で事業を展開していることを指摘したうえで、「問題はハイエンド、ミドルエンド、ローエンドのいずれの市場においても同じブランドロゴで事業を展開していること」と主張し、それによってソニーのブランドイメージが損なわれており、核となる事業や製品もないと主張した。  続けて、サムスンもグループ会社を含めれば極めて幅広く事業を展開しているとする一方、サムスンにとって核になる事業はスマートフォン事業だと指摘し、「サムスンのブランドを損ねている要因はスマートフォンのローエンド市場で、コストパフォーマンスの高い製品を展開できていないこと」と主張。ソニーとサムスンに共通している点は「ローエンド市場におけるブランドの毀損がハイエンド市場でのブランドの弱体化につながっていること」と指摘し、「これこそ現在のソニーの姿が将来のサムスンの姿に成り得る理由だ」と論じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)Kobby Dagan/123RF.COM)
ソニーが中国でのスマホ事業を大幅に縮小し、中国向けスマホの開発を停止するとしたことについて、中国メディアの〓媒体は「現在のソニーは将来のサムスンの姿かも知れない」と主張する記事を掲載した。(〓は金へんに「太」)(イメージ写真提供:(C)Kobby Dagan/123RF.COM)
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2014-11-12 09:15