ビズリーチ、第1回ダイレクト・リクルーティング・アワード大賞に日本オラクル

 ビズリーチは2014年11月13日、東京・渋谷で「第1回ダイレクト・リクルーティング・アワード」授賞式を開催し、大賞(MVP)に日本オラクルを選出した。会場には、人材紹介会社などを介さずに直接人材採用するダイレクト・リクルーティングに取り組む約50社の採用担当者が集まり、積極的な情報交換を行っていた。ビズリーチ代表取締役の南壮一郎氏は、「6年前に創業した時から、いつか、このようなアワードを開催したいと考えてきた。この授賞式を出発点として5年-10年でダイレクト・リクルーティングが当たり前の人材採用戦略として普及・定着するよう、引き続き取り組みを強化したい」と語った。(写真は、大賞を授賞した日本オラクルの採用企画部ディレクターの鈴木デービット氏<左>と、ビズリーチ代表の南壮一郎氏。サーチナ撮影)  アワードは、ダイレクト・リクルーティングの採用数、面談数やスカウト数、どれだけ推進の取り組み施策を行ったかなどの基準を、総合的にポイント化して授賞企業を選出した。アワードの優秀企業賞は、日清食品グループ、すかいらーく、ディー・エヌ・エー、ビザ・ワールドワイド・ジャパン、ジェイティービー(グローバル部門)、ユー・エス・ジェイ(女性活躍推進部門)、ラクスル(ベンチャー部門)、セキチュー(地方創生部門)。また、特別賞は、一般社団法人RCF復興支援チーム。そして、最優秀ダイレクトリクルーター賞に、ディー・エヌ・エー人材開発部キャリア採用グループの下村拓哉氏を選んだ。  大賞になった日本オラクルは、5年ほど前から、人材会社などを通さず、直接、人事の担当者がヘッドハントなどに動くダイレクト・リクルーティングをスタートしたというが、「実際に効果が出始めたのは2年ほど前から」(採用企画部ディレクターの鈴木デービット氏)という。同社には、自発的に生まれた女性のキャリア・スキルアップ支援チーム「OWL(Oracle Women’s Leadership)」のように、会社から与えられたり、押しつけられたりせず、自ら働きやすい環境を作っていこうとする闊達な社風があるが、「会社の文化や風土などは、第三者では伝えきれない。社内の人間が直接語ることで伝わることが多い」(鈴木氏)と、ダイレクト・リクルーティングの効果を語っていた。  また、ディー・エヌ・エーでは、「女性、外国人が働きやすい環境を整えるダイバーシティ(多様性)の実現に積極的に取り組んでいる。社風であるアクティブで元気よく働けるということをサポートするような福利厚生制度の充実を図っている」(人材開発部の下村氏)。近年は、出産を経験した先輩女性社員が、出産を控えている社員にアドバイスを送るなどの仕事とプライベートの両立を支援する取り組みを進める「DWC(DeNA Women’s Council)」などの運営をサポートしている。ダイレクト・リクルーティングには戦略的に取り組み、採用した人材が社内を活性化する事例も目立っているという。  楽天は、社内公用語を英語にしているが、「従業員の16%が外国籍となるなど、様々な文化を取り入れていくダイバーシティ・マネジメントは、重要な施策になっていきている」(グローバル人事部採用推進課キャリア採用グループマネージャーの井上悠氏)と意識している。3カ月-6カ月間の海外出張を積極的に活用し、日本から海外での環境に触れさせる他、海外の拠点からも日本での業務研修に現地採用者を迎えるなど、人材交流を活発化。このような施策の中で、ダイレクト・リクルーティングも積極的に活用している。  ビズリーチ代表の南氏は、「海外企業では当たり前に行われているダイレクト・リクルーティングだが、日本では積極的に活用している企業は、まだ限られている。ただ、すでに2600企業と取引をいただき、特にこの3カ月間で500社の企業と新たに契約を結ばせていただくなど、ダイレクト・リクルーティングのニーズは確実に拡大している。求職者と企業を直接つなぐプラットフォームを拡充し、21世紀の働き方といえるダイレクト・リクルーティングについて、これまで以上に積極的に情報発信していきたい」と語っていた。(取材・編集担当:徳永浩)
 ビズリーチは2014年11月13日、東京・渋谷で「第1回ダイレクト・リクルーティング・アワード」授賞式を開催し、最優秀賞(MVP)に日本オラクルを選出した。(写真は、大賞を授賞した日本オラクルの採用企画部ディレクターの鈴木デービット氏<左>と、ビズリーチ代表の南壮一郎氏。サーチナ撮影)
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2014-11-14 10:30