日本と韓国  輸出品目の多くで「競合関係」  韓国輸出企業の懸念とは=中国メディア

 中国メディアの経済日報は13日、ドル高と円安という二重の打撃によって韓国経済が苦境に直面しているとし、韓国総合株価指数(KOSPI)も低迷していると伝えた。  記事は、米国の量的緩和(QE)の終了に伴うドル高によって韓国国内からのマネー流出が進み、輸入物価も上昇、さらに内需回復も遅れると指摘。これまではドル高によって韓国ウォン安が進み、韓国にとっては輸出増加というプラスの効果があったとする一方、日銀の追加緩和決定によって円安が進行したため、韓国ウォン安による韓国の輸出刺激効果は限定的になったと指摘した。  続けて、韓国経済研究院がこのほど発表した経済展望報告を引用し、韓国ウォンの対円レートが100円=950韓国ウォンになれば韓国の輸出は4.2%減少すると指摘。さらに100円=900韓国ウォンまでウォン高が進めば韓国の輸出は8.8%減になる見込みと伝えた。  日本円と韓国ウォンのレートが韓国経済に大きな影響を及ぼす理由について、記事は「日韓両国は多くの輸出品目で競合関係にあるため」と指摘し、韓国貿易協会の統計を引用したうえで「日本と韓国は輸出額ベースの半分以上で競合関係にある」と指摘。特に石油製品、半導体装置、自動車などは日韓の競争が激しい分野と論じた。  続けて、韓国の輸出産業に対する投資家の懸念は株式市場のパフォーマンスに現れているとし、韓国総合株価指数(KOSPI)は日銀の追加緩和決定後に2日連続で下落したと紹介。特に現代自動車は3日と4日の2日間で計9%以上も下げたと伝えた。  また記事はアナリストの分析を引用し、「日本の追加緩和によって今後も一定期間は円安が続く」とし、「日本企業がシェア拡大のために円安を利用して価格競争を行えば、韓国の輸出企業の収益は間違いなく悪化する」と伝えた。(編集担当:村山健二)(写真は経済日報の13日付報道の画面キャプチャ)
中国メディアの経済日報は13日、ドル高と円安という二重の打撃によって韓国経済が苦境に直面しているとし、韓国総合株価指数(KOSPI)も低迷していると伝えた。(写真は経済日報の13日付報道の画面キャプチャ)
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2014-11-14 14:30