【今週の注目銘柄】急速な円安進行で保守的レートのマツダを狙う

 マツダ <7261> に改めて注目したい。  10月末に発表された今3月期の9月中間期予想は、売上高が前年同期比15.9%増の1兆4539億円、営業利益は同40.6%増の1040億円と拡大。計画比では売上高が640億円弱、営業利益は40億円程度の上積みとなった。  国内の新車販売台数が前年同期比18%減と落ち込みながら、北米や欧州、中国の販売台数は2ケタ増となり、増収要因に。為替の円安進行では、営業利益を130億円超上積みしている。  一方、通期予想については、売上高を従来予想から300億円増額し2兆9300億円(前期比8.8%増)としたものの、営業利益などは従来計画を据え置いている。  この計画は保守的と言わざるをえない。  消費増税の影響が徐々に薄れたことで、国内の販売台数は会社計画を超える回復が見込まれるうえに、海外でも原油価格の下落で消費の拡大が予想される。通期の販売計画は、中国販売の下方修正もあり据え置いているが、最終的には上積みとなる可能性が高い。  また、為替見通しでは、下期の想定レートをドルが100円、ユーロは135円と、驚くような水準に設定している。14日時点のドル116円台、ユーロ144円台が今後も続くとすれば、それだけで今後に200億円近い営業益増額が見込まれ、仮に今後円安が一服しても、相応の上積みが期待できる。  マツダの株価は9月29日高値の2799円に迫っており、1月10日に付けた実質の年初来高値2842円(株式併合分を調整)にも接近している。これらのフシ目を上抜けば、2006年11月の実質4245円が視野に入ってくる。(編集担当:片岡利文)
マツダに改めて注目したい。
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2014-11-16 10:00