[ベトナム株]100億USDの南北統一鉄道近代化計画案を提出
交通運輸省傘下の鉄道局はこのほど、南北統一鉄道近代化計画案を同省に提出した。同案は、100億USD(約1兆1700億円)を投じてハノイ駅~ホアフン駅(ホーチミン市)間における鉄道規格を現行の第1級から第2級に格上げし、旅客輸送速度を80~90km/h、貨物輸送速度を50~60km/hに引き上げるというもの。
具体的には、2020年までに、ケーネット峠(北中部クアンビン省)及びハイバン峠(北中部トゥアティエン・フエ省、南中部沿岸地方ダナン市)のトンネル建設、ダナン駅の移転、急カーブ91か所の改修、鉄道橋梁の重量制限の引き上げなどを実施する。これにより、高速走行が不可能となっている地点を解消すると共に、新たに設備・車両を購入することで輸送速度を引き上げ、年間旅客処理能力を1500万人、年間貨物処理能力を500万tに増強するほか、1日当たりの運行列車本数を25本以上に増やす。
また、2020年以降は、旅客輸送速度を90km/h、貨物輸送速度を60km/hに引き上げ、年間旅客処理能力を1600万人、年間貨物処理能力を600万tに増やす。更に、ブンアン港(北中部ハティン省)、チャンマイ港(トゥアティエン・フエ省)、ニョンホイ港(南中部沿岸地方ビンディン省)、バンフォン港(南中部沿岸地方カインホア省)といった一連の港湾、工業団地、 観光区などにも鉄道網を拡大する計画だ。
同計画の資金は、国家資本、国債、政府開発援助(ODA)のほか、建設・運営・譲渡(BOT)、建設・譲渡(BT)などの方式により調達される民間資本で賄う。
鉄道管理当局が同案を提出した背景には、鉄道システムの老朽化により鉄道輸送シェアが縮小の一途を辿っていることがある。
なお、統計総局(GSO)によると、鉄道輸送貨物量は1995年の452万tから2012年までの17年間でわずか1.5倍の700万tに増えたに過ぎず、輸送シェアに関しては1995年の3.2%から2012年には0.7%へと大幅に縮小している。鉄道輸送旅客数も同様の状況にあり、1995年の880万人から2012年までの間で1.4倍の1220万に増加しただけで、輸送シェアは1995年の1.6%から2012年には0.4%へと大きく縮小している。(情報提供:VERAC)
交通運輸省傘下の鉄道局はこのほど、南北統一鉄道近代化計画案を同省に提出した。同案は、100億USD(約1兆1700億円)を投じてハノイ駅~ホアフン駅(ホーチミン市)間における鉄道規格を現行の第1級から第2級に格上げし、旅客輸送速度を80~90km/h、貨物輸送速度を50~60km/hに引き上げるというもの。
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2014-11-20 18:00