【為替本日の注目点】ドル円上昇基調も利益確定売り、材料出尽くし感
NY市場
ドル円は欧州市場で118円98銭まで上昇したものの、その後は下落基調をたどり、NY市場では利益確定のドル売りもかさみ、一時117円74銭までドル安に。その後は経済指標と株価の上昇に反応し、118円台に乗せて引ける。ユーロドルは反落。ユーロ圏のPMIが予想に届かなかったことで、1.25台後半から1.25近辺まで下落。
株式市場は反発。原油価格が上昇したこともあり、エネルギー株や小型株が上昇。ダウは33ドル上昇し最高値を更新。債券相場は反落。消費者物価指数が引き続きFRBの目標である2%を下回ったことで買われた。長期金利は2.33%台に低下。金は続落。原油は4日ぶりに反発。
10月消費者物価指数 → 0.0%
10月中古住宅販売件数 → 526万件
新規失業保険申請件数 → 29.1万件
11月フィラデルフィア連銀景況指数 → 40.8
ドル/円 117.74~ 118.43
ユーロ/ドル 1.2509 ~ 1.2570
ユーロ/円 147.88 ~ 148.30
NYダウ +33.27 → 17,719.00ドル
GOLD -3.00 → 1,190.90ドル
WTI +1.00 → 75.58ドル
米10年国債 -0.023 → 2.334%
本日の注目イベント
欧 ドラギ・ECB総裁講演
加 カナダ10月消費者物価指数
連日大台替えを見せ、120円を付けなければ収まらない相場つきになっているドル円ですが、相変わらず強い上昇基調を保っています。東京時間に118円台半ばを超えると、欧州時間の朝方には118円98銭まで上昇。このままでは120円に手が届くのではないかといった勢いでしたが、その後は欧州株が大幅な調整を見せたことで緩やかに下落し、NY時間では117円74銭までドルが売られる場面もありました。
ドル円はその後、フィラデルフィア連銀景況指数が予想を上回ったことで118円台まで値を戻していますが、焦点は、これで調整を終えたのかどうかです。昨日のケースでは、高値からの下落幅は1円24銭でした。調整というにはやや小幅過ぎるとの印象はありますが、今月に入ってからの「高値からの下落幅」をみると、概ね1円から1円50銭程度の値幅で調整を終え、その後一段と上昇する展開が続いています。
記憶に新しいところでは、今週の月曜日、「GDPショック」に日経平均株価が一時550円ほど急落したことで、ドル円は117円をつけた後115円46銭まで急速に下げました。NY市場では115円割れも予想されるような状況でしたが、ドル円はその水準を底値に上昇に転じました。このような動きは11月6日や7日にも見られ、調整幅は極めて小幅に終わっています。
結局、非常に強い上昇トレンドの中であり、120円を見ないと収まらない相場展開であるとすれば、なかなか本格的な調整には結びつきにくいということです。その意味で、今日再び118円台後半を試す展開になれば、やはり昨日の高値から1円24銭の下落で小幅な調整は終わったと考えざるを得ません。
つい2週間前までは「120円」は来年の目標に近かったはずです。それが昨日あたりは「年内に123円までドル高が進む」といった見方も出始めてきました。確かに足元のスピードでドル高が進めば可能性がないわけではありません。しかし相場である以上短期的な上昇には限界があるはずです。しかも、今回は目先の円安材料がほぼ出尽くした感もあります。売りは相当ひきつけないと売れません。またドルを買うにしても慎重に水準を考えなければなりません。「山高ければ、谷深し」という格言も頭の片隅に入れておくべきでしょう。
本日の展開も、既に早朝ではこれまで通りドルが買われて始まっています。NYでは株価が反発しており、日本株も上昇が見込まれる一方、ドル円が高値からやや下落していることで先物市場では小幅に反落しているようです。週末ということを考えれば、上昇基調といえ利益を確定したいという動きも予想されます。レンジは117円50銭~118円90銭程度を予想します。
2014年新語・流行語大賞にノミネートされた言葉が発表されました。概ね内容が理解できますが、「タモロス」や「J婚」は何のことやら・・・。極め付きは「こじらせ女子」です。良い週末を・・・・・。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)
ドル円は欧州市場で118円98銭まで上昇したものの、その後は下落基調をたどり、NY市場では利益確定のドル売りもかさみ、一時117円74銭までドル安に。その後は経済指標と株価の上昇に反応し、118円台に乗せて引ける。ユーロドルは反落。ユーロ圏のPMIが予想に届かなかったことで、1.25台後半から1.25近辺まで下落。
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2014-11-21 09:45