カナモトは目先的な売り一巡、12月10日予定の14年10月期決算発表が接近して反発局面

  建設機械レンタル大手のカナモト <9678> の株価は、9月高値4905円から利益確定売りなどで反落して調整局面となり、10月の直近安値3495円まで調整した。その後は概ね3800円近辺で推移している。目先的な売りは一巡したようだ。12月10日に前期(14年10月期)の決算発表を予定している。今期(15年10月期)の好業績に対する期待感で反発局面となりそうだ。   建設機械レンタルを主力として、海外向け中古建設機械販売、土木・建築工事用鉄鋼製品販売、IT機器・イベント関連レンタルなども展開している。北海道を地盤に東北、関東、中部、近畿、九州にも営業拠点網を拡充して全国展開し、12年6月に道路建機レンタルと道路工事施工のユナイトを子会社化した。環境保全設備や地下施設建設機械などの製造・レンタルを手掛ける子会社KGフローテクノは14年4月、中国・上海に現地法人を設立した。   また14年10月には関西エリア5店舗目となる大阪北営業所(大阪府高槻市)を開設した。大阪北営業所開設により営業拠点数は169拠点、子会社・アライアンスグループを含めると343拠点となった。   14年9月には新長期ビジョンおよび中期経営計画を発表している。55期となる5年後の19年を見据えたグループの目指す姿を新長期ビジョン「BULL55」として示した。その実現に向けた実行計画である17年までの3ヵ年中期経営計画「BULL53」では、目標数値として17年10月期売上高1500億円、営業利益190億円、ROA5.0%以上、ROE10%以上などを掲げている。   前期(14年10月期)の連結業績見通しは前回予想(5月29日に増額修正)を据え置いて、売上高が前期比10.6%増の1226億円、営業利益が同40.5%増の160億10百万円、経常利益が同40.3%増の155億40百万円、純利益が同33.8%増の77億70百万円としている。   配当予想については10月17日に増額修正を発表した。前回予想に対して記念配当5円を増額して年間35円(第2四半期末15円、期末20円)(普通配当20円+記念配当15円)とした。前期との比較では15円増配となる。   震災復旧・復興関連工事、防災・減災・耐震化関連工事、老朽化インフラ補修・更新関連工事、都市再開発関連工事、激甚災害現場の復旧工事などが活発であり、営業拠点網拡充などの効果も寄与して建設機械レンタルが高水準で推移する。販管費抑制などの効果も寄与して大幅増収増益見通しだ。通期見通しに対する第3四半期累計(11月~7月)進捗率は売上高が75.6%、営業利益が80.0%、経常利益が80.0%、純利益が92.6%と高水準だったため、通期増額の可能性が高いだろう。   そして高水準の建設投資を背景に、今期(15年10月期)も好業績が期待される。さらに国土強靭化、20年東京夏季五輪、リニア新幹線など建設ビッグプロジェクトが目白押しであり、中期的に事業環境は良好で収益拡大基調だろう。   株価の動きを見ると、9月の高値4905円から利益確定売りなどで急反落して調整局面となり、10月14日の直近安値3495円まで調整した。その後は概ね3800円近辺で推移している。目先的な売りは一巡したようだ。   11月21日の終値3805円を指標面で見ると、前期推定連結PER(会社予想の連結EPS215円59銭で算出)は17~18倍近辺、前期推定配当利回り(会社予想の年間35円で算出)は0.9%近辺、前々期実績PBR(前々期実績の連結BPS1513円49銭で算出)は2.5倍近辺である。週足チャートで見ると26週移動平均線を割り込んだが、52週移動平均線近辺から反発の動きを強めている。12月10日予定の前期決算発表が接近し、今期業績に対する期待感で反発局面となりそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
建設機械レンタル大手のカナモト<9678>(東1)の株価は、9月高値4905円から利益確定売りなどで反落して調整局面となり、10月の直近安値3495円まで調整した。その後は概ね3800円近辺で推移している。
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2014-11-25 09:30