米の「シェール革命」は、世界の原油市場を変える?=中国メディア

中国メディアの環球網は24日、米国の“シェール革命”によって、世界の原油市場は売り手市場から買い手市場に変化しつつあると主張する記事を掲載し、中国市場が世界的に大きな注目を集めていると伝えた。
記事は、中国商務部外貿司の包玲近副司長の発言として、「米国のシェール革命が世界のエネルギー市場を劇的に変えた」と伝え、米国の2014年における原油生産量は1日あたり895万バレルに達し、過去30年で最高の水準にあると指摘。さらに、米国の石油消費量に占める輸入の割合は2005年の60%からすでに30%まで低下したと紹介した。
続けて、世界的な投資銀行であるゴールドマン・サックスの報告書を引用し、原油生産量が上昇している米国の原油市場における影響力はすでにOPEC(石油輸出国機構)を超えたとし、米国は「石油業界の新秩序」を構築したと指摘した。
さらに米国のシェールオイルは今後、OPECに取って代わり、世界の原油市場を左右する力を持つようになると論じたほか、OPECは価格決定権を失いつつあり、世界の原油生産の伸びは需要の伸びを大きく超える見込みだと報じた。
また記事は、中国石油天然気集団の孫堅勝経済技術研究院長の発言として、シェール革命の成功とともに、米国は政治およびマーケットを通じて原油価格への影響力を強めていると指摘。「2016年前後に米国が原油輸出を開始すれば、大量かつ安価な原油が市場になだれ込むことになり、原油市場の再編が行われる」と論じた。
続けて記事は、原油市場は現在、売り手市場から買い手市場へと変化しつつあり、需要の旺盛なアジア市場の争奪戦が繰り広げられているとし、「なかでも中国はもっとも潜在需要の大きなマーケットとして世界的な注目を集めている」と指摘した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)nightman1965/123RF.COM)
中国メディアの環球網は24日、米国の“シェール革命”によって、世界の原油市場は売り手市場から買い手市場に変化しつつあると主張する記事を掲載し、中国市場が世界的に大きな注目を集めていると伝えた。(イメージ写真提供:(C)nightman1965/123RF.COM)
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2014-11-26 10:15