トヨタの中国市場への攻勢  これからが本番か=中国メディア

 中国メディアの南方網は24日、トヨタ自動車の中国市場における2014年1-10月の自動車販売台数が81万5000台を超えたと伝えた。さらに、11-12月の2カ月間に前年と同水準の販売台数を達成すれば年間100万台突破は確実だとし、「ついにトヨタも年間販売台数が100万台を超えることになるが、トヨタにとってスタートラインに立ったにすぎない」と報じた。  記事は、トヨタの自動車を現地生産する文化こそ各市場の消費者を満足させ、多くの市場で優位に立っている理由だとし、「日本や北米、欧州、東南アジア、中南米、アフリカや中国など、トヨタは世界で唯一、各市場で成功を収めている企業と言える」と論じた。  一方、北米など先進国の自動車需要が飽和傾向にあることがトヨタのさらなる飛躍を制限している要素としたほか、東南アジアの国は市場規模がまだ小さく、トヨタという巨大企業を単体で支えることのできる国はないと指摘。続けて、タイを例としたうえで「トヨタはタイの自動車市場で3割以上のシェアを獲得しているが、タイの年間の自動車販売台数は100万台に満たない」と指摘した。  続けて記事は、「だからこそトヨタにとって中国市場が重要なのだ」とし、豊田章男社長が過去に「中国はもっとも重要な市場」との見方を示したことを紹介。一方で、中国は世界最大の自動車市場として各メーカーが熾烈な競争を繰り広げており、トヨタにとっても中国市場での結果が世界一のメーカーとしての地位を左右するほどと論じた。  また、トヨタが近年、中国市場に新車投入のほか、ハイブリッドシステムなど基幹技術の現地化、研究センターの設置などを積極的に行っていると指摘。さらに、中国人消費者の嗜好や中国の道路状況に合わせた研究開発や技術革新が行われていると紹介し、「これらの動きはトヨタが中国市場に根を張ろうとしている現れ」だと伝えた。  さらに、2014年のトヨタの中国市場における販売台数が100万台を突破する見込みであることを伝えたうえで、「トヨタにとってこれは単なるスタートに過ぎない」とし、今後のさらなる飛躍に期待を示した。(編集担当:村山健二)(写真は南方網の24日付報道の画面キャプチャ)
中国メディアの南方網は24日、トヨタ自動車の中国市場における2014年1-10月の自動車販売台数が81万5000台を超えたと伝えた。(写真は南方網の24日付報道の画面キャプチャ)
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2014-11-26 16:30