サクセスホールディングスは2000円突破、出直り本格化、国の重点政策が追い風で保育所利用拡大
保育園運営のサクセスホールディングス <6065> (東2)の株価は、足元でモミ合い展開から上放れの動きを強めている。保育所利用拡大に関する報道が相次いだことも刺激材料だろう。待機児童解消、子育て支援拡充、働く女性支援という国の重点政策が追い風であり、中期成長力を評価して出直り本格化の流れだろう。
保育園運営のサクセスアカデミーの持株会社で、病院・大学・企業などの事業所内保育施設を受託運営する受託保育事業と、認可保育園・認証保育所・公設民営保育園・学童クラブ・児童館・全児童対策事業施設など公的保育施設を運営する公的保育事業を展開している。13年6月末の運営施設数は受託保育事業163施設、公的保育事業62施設の合計225施設である。地域別には関東178施設、中部28施設、関西17施設、および東北2施設で、神奈川県と東京都を地盤としている。
重点戦略としては、受託保育事業と公的保育事業の連携、施設の新規開設、施設運営効率の向上、人材の確保・育成面でのジェイコムホールディングス <2462> グループとの連携強化、認可保育園開設用不動産の確保などを掲げている。さらに24時間保育や英語教育の実施など高付加価値の保育サービスの提供、多様な保育需要に応じたサービスの提供も強化する方針だ。
前期(13年12月期)連結業績見通しは売上高が前々期比15.9%増の83億97百万円、営業利益が同28.9%増の5億32百万円、経常利益が同6.1%増の7億円、純利益が同5.0%増の3億70百万円としている。営業外収益で公的保育事業に係る設備補助金が減少するため経常利益の伸びは一桁にとどまるが、保育サービスの需要は総じて高水準であり、施設の新規開設、利用者数の増加、施設稼働率の上昇、施設運営の効率化などが寄与して大幅営業増益見込みだ。
第3四半期累計(1月~9月)の進捗率が高水準だったため。通期増額の可能性があるだろう。なお2月7日に前期決算発表を予定している。今期(14年12月期)についても、前期に新規開設した施設が本格寄与するうえに、国の重点施策が追い風となって好業績が期待される。中期的にも収益拡大基調だろう。
株価の動きを見ると、昨年10月以降は概ね1800円~2000円近辺のレンジでモミ合う展開だったが、足元では12月25日の直近安値1786円から反発して水準を切り上げた。1月16日には前日比90円(4.55%)高の2069円まで上伸する場面があった。レンジ下限から反発してレンジ上放れの動きを強める形だ。証券優遇税制廃止に伴う需給不安が後退したことに加えて、保育所利用拡大に関する報道が相次いだことも刺激材料となったようだ。
1月16日の終値2015円を指標面で見ると、前期推定連結PER(会社予想連結EPS70円76銭で算出)は28倍近辺、前期推定配当利回り(会社予想の年間配当25円で算出)は1.2%近辺、実績PBR(前々期実績連結BPS266円24銭で算出)は7.6倍近辺である。週足チャートで見ると26週移動平均線を回復して強基調へ転換の動きを強めている。モミ合いレンジから上放れて出直り本格化の流れとなりそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
保育園運営のサクセスホールディングス<6065>(東2)の株価は、足元でモミ合い展開から上放れの動きを強めている。
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2014-01-17 09:15