エスアールジータカミヤはモミ合い上放れの動き、中期成長力を評価して1月高値目指す
建設用仮設機材のエスアールジータカミヤ <2445> (東2)の株価は、10月以降は1400円~1500円近辺でモミ合う展開だ。ただし足元では徐々に下値を切り上げてモミ合い上放れの動きを強めている。調整がほぼ一巡したようだ。中期成長力を評価する流れに変化はなく、モミ合い上放れて1月高値1763円を目指す展開だろう。
建築・土木・橋梁用仮設機材、移動昇降式足場リフトクライマー、子会社ホリーの太陽光パネル架台などの販売・レンタル事業を展開している。グループ力強化に向けて、14年4月には海洋土木・港湾分野に実績を持つ土木・建築用仮設資材のアサヒ工業(大阪市)を子会社化し、14年7月にはホリーのベトナム新工場が竣工した。戦略商品として作業環境改善・作業効率向上につながる次世代足場「Iq(アイ・キュー)システム」の拡販を推進している。
なお11月21日に、タイ子会社SRGグローバル・ホールディングスの設立を発表した。ASEAN地域への事業展開に向けた地域統括会社と位置付けて、傘下に多様な事業会社を配置する方針だ。
11月7日発表の今期(15年3月期)第2四半期累計(4月~9月)の連結業績は売上高が前年同期比12.0%増の163億61百万円、営業利益が同33.6%増の15億55百万円、経常利益が同38.5%増の16億24百万円、純利益が同53.1%増の9億87百万円だった。
セグメント別(内部取引・全社費用等調整前)動向を見ると、販売事業は売上高が同30.0%増の99億22百万円、営業利益が同40.6%増の14億62百万円、レンタル事業は売上高が同14.4%増の91億02百万円、営業利益が同55.8%増の9億53百万円だった。いずれも建設関連、環境関連が好調に推移し、次世代足場「Iq(アイ・キュー)システム」の拡販も順調のようだ。
通期の連結業績見通しは前回予想(5月9日公表)を据え置いて売上高が前期比11.1%増の360億30百万円、営業利益が同25.8%増の38億40百万円、経常利益が同23.1%増の37億円、純利益が同25.9%増の22億27百万円、そして配当予想が同7円増配の年間20円(第2四半期末7円、期末13円)としている。
受注残高は高水準であり、クランプ、クサビ式住宅用足場、移動昇降式足場リフトクライマー、メガソーラー向け太陽光パネル設置架台などの需要が好調に推移する。次世代足場「Iqシステム」の拡販も本格寄与しそうだ。レンタル資産の稼働率向上・効率的運用、レンタル価格の上昇、販管費圧縮などの効果も寄与して増収増益見込みだ。
通期見通しに対する第2四半期累計の進捗率は売上高が45.4%、営業利益が40.5%、経常利益が43.9%、純利益が44.3%である。建設関連で第4四半期(1月~3月)の構成比が高くなる収益構造を考慮すれば概ね順調な水準だろう。今期見通しに関しては工事現場における人手不足の影響なども考慮しているようだが、会社見通しは保守的であり通期上ブレ余地があるだろう。
14年5月に発表した中期経営計画(15年3月期~17年3月期)では、目標数値に17年3月期売上高450億円、営業利益52億円、経常利益50億円、純利益31億円、経常利益率10%以上、自己資本比率35%、ROE2桁台維持などを掲げている。震災復興、社会インフラ補修・更新、都市再開発、学校や高層マンションの耐震補強、20年東京夏季五輪などを追い風として事業環境は良好であり、中期的に収益拡大基調だろう。
株価の動きを見ると、7月の戻り高値1740円から反落し、10月以降は概ね1400円~1500円近辺でモミ合う展開だ。ただし足元では徐々に下値を切り上げてモミ合い上放れの動きを強めている。調整がほぼ一巡したようだ。
11月27日の終値1508円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS99円82銭で算出)は15~16倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は1.3%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS426円48銭で算出)は3.5倍近辺である。
週足チャートで見ると、13週移動平均線および26週移動平均線を挟んでモミ合う形だが、52週移動平均線が接近して徐々に下値を切り上げている。中期成長力を評価する流れに変化はなく、モミ合い上放れて1月高値1763円を目指す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
建設用仮設機材のエスアールジータカミヤ<2445>(東2)の株価は、10月以降は1400円~1500円近辺でモミ合う展開だ。ただし足元では徐々に下値を切り上げてモミ合い上放れの動きを強めている。調整がほぼ一巡したようだ。
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2014-11-28 09:30