【為替本日の注目点】原油急落でドル円反発、押し目待ちに押し目なし

 NY市場  ドル円は東京時間の引け際に117円24銭まで下落し下値を試したものの、欧州からNYにかけては底堅く推移し、117円台後半までドルが買われた。ユーロドルは1.25近辺まで買われたが、その後はドイツとスペインの消費者物価の伸びが低水準だったことで1.24台半ばまで下落。    金は続落。原油価格はOPEC総会で減産が見送られたことから急落。前日比4ドル64セント下落し、2010年5月以来となる70ドル台を割り込む。   ドル/円 117.50 ~ 117.89  ユーロ/ドル 1.2465 ~ 1.2499  ユーロ/円 146.60 ~ 147.14  NYダウ ----  → 17,827.75ドル  GOLD -7.10  → 1,190.40ドル  WTI -4.64 → 69.05ドル  米10年国債 ---- → 2.246%  本日の注目イベント  日   10月消費者物価指数   日   10月失業率   日   10月鉱工業生産   独   10月小売売上高   欧   ユーロ圏10月失業率   欧   ユーロ圏11月消費者物価指数(速報値)   米   株式、債券市場は短縮取引   加   カナダ9月GDP   ドル円は「往って来い」の相場展開でした。昨日は東京時間から上値の重い展開が続き、株価の下落とともに夕方には117円24銭までドル安が進みましたが、116円台を試す勢いもなく、結局117円台後半と、元の水準に戻っています。  米国が感謝祭ということで、株式と債券市場が休場でした。材料がないことで為替市場も全体的に小動きのなか、大きな動きを見せたのが「原油価格」でした。OPEC総会では、減産が見送られ、生産目標を日量3000万バレルで維持することが決まりました。この決定を受け、NY原油先物市場ではWTI原油価格が前日比4.64ドル下落し、69.05ドルで取引を終えています。原油価格の70ドル割れは2010年5月以来ということになり、下落幅は2011年以来最大の下げ幅を記録しました。原油価格の大幅安を受け、ノルウェークローネやカナダドルなどが売られました。  原油価格の大幅な下落は、車社会の米国にとっては相当大きな効果が見込まれます。個人消費を押し上げる一因となり、個人消費がGDPの7割以上を占める米経済にとってはフォローの風が吹いているといえます。   原油価格の低下は日本にとってもプラスです。ガソリン価格の低下が物流コストの削減につながり、物価を押し下げる効果が見込まれるからです。ただ、日本の場合は「デフレからの脱却」を政策目標に掲げ、2年で2%の物価上昇を目指していることから「逆風」と受け止められることにもなります。今朝方、10月の消費者物価指数が発表されますが、前月よりも低下していると予想されています。  今日も米国では株式・債券市場は短縮取引となり、NY時間では材料不足ということになりそうです。ドル円も117円台後半から118円台前半があるかもしれません。来週はいよいよ12月です。このまま大きな調整がないまま120円を目指すのか。あるいはその前にポジション調整のドル売りが見られるのか予断を許しません。理想的には一旦調整を見た上で上昇に転じてくれればと思っていますが、「押し目待ちに押し目なし」といった状況が続いています。ドル円は「1時間足」では雲の中に戻ってきており、118円辺りが雲の上限です。ここをしっかり上抜けできれば118円30銭辺りまでの上昇が見られるかもしれません。レンジは117円50銭~118円50銭程度を予想します。  街の街路樹にはイルミネーションが飾られ、クリスマスムードが盛り上がってきました。当社の入っているビルの1階にも大きなクルスマスツリーが飾られ、外が暗くなると見事な姿が浮かび上がります。LED電球を使っているせいか、明るさも見事です。良い週末を・・・・・。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)
ドル円は東京時間の引け際に117円24銭まで下落し下値を試したものの、欧州からNYにかけては底堅く推移し、117円台後半までドルが買われた。ユーロドルは1.25近辺まで買われたが、その後はドイツとスペインの消費者物価の伸びが低水準だったことで1.24台半ばまで下落。
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2014-11-28 09:30