JFEシステムズは高値圏モミ合いが煮詰まる、上放れのタイミング接近
システム開発のJFEシステムズ <4832> (東2)の株価は高値圏でのモミ合い展開が続いているが、煮詰まり感も強めている。上放れのタイミングが接近しているようだ。
川崎製鉄(現JFEスチール)のシステム部門を分離して設立した情報サービス企業である。鉄鋼向け情報システム開発・構築事業を主力として、ERPと自社開発ソリューションを組み合わせた一般顧客向けSI(システム・インテグレーション)事業、自社開発のプロダクト・ソリューション事業も展開している。アライアンス戦略を推進して13年5月に大阪ガス <9532> 子会社オージス総研と協業、ビジネスブレイン太田昭和 <9658> と資本・業務提携した。
中期成長に向けた戦略として、鉄鋼事業を梃子にした体質強化(JFEスチールと連携した製鉄所システム共通化、クラウド基盤ビジネスの本格展開)、SI事業の基盤強化(自動車業界向けの売上拡大、ERPで不足する原価・購買管理分野での自社ソリューション拡大)、自社プロダクト・ソリューション事業の成長(帳簿データ保存ソリューション、電子帳票システム「FiBridgeⅡ」のタブレット対応、MQネットによる原料規格書サービス)、および戦略的業務提携の推進を掲げている。
今期(14年3月期)の連結業績見通し(10月25日に売上高を増額)は売上高が前期比4.0%増の351億円、営業利益が同10.6%増の10億20百万円、経常利益が同10.1%増の10億20百万円、そして純利益が同3.3%増の5億20百万円としている。製造・流通業界向け外販が好調であり、鉄鋼向けはJFEスチールの投資が下期に積み増しとなるようだ。子会社KITシステムズでは米マイクロソフトの基本OS「ウインドウズXP」からの変更に伴う需要も寄与する。
株価の動き(13年10月1日付で株式100分割)を見ると、昨年7月以降は概ね高値圏830円~880円近辺でのモミ合い展開が続いているが、煮詰まり感も強めている。12月11日には898円まで上伸して昨年5月高値900円に接近する場面があった。また12月24日に805円、12月25日に804円まで下押す場面があったが、すぐに切り返して足元では840円~850円近辺に戻している。証券優遇税制廃止に伴う需給不安も後退したようだ。
1月16日の終値845円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS66円22銭で算出)は12~13倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は2.4%近辺、実績PBR(前期実績に株式分割を考慮した連結BPS1179円71銭で算出)は0.7倍近辺である。週足チャートで見ると13週移動平均線、26週移動平均線、52週移動平均線が集まる形となって煮詰まり感を強めている。指標面に割高感はなく上放れのタイミングが接近しているようだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
システム開発のJFEシステムズ<4832>(東2)の株価は高値圏でのモミ合い展開が続いているが、煮詰まり感も強めている。上放れのタイミングが接近しているようだ。
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2014-01-17 09:30