石油市場に「低価格時代」がやってくる=中国メディア

 中国メディア・西寧晩報は11月28日、国際原油価格が下落するなかでサウジアラビアやロシアが石油を減産しない意向を示していることから、「石油市場に低価格時代がやってくる」と報じた。  記事は、石油輸出国機構(OPEC)が11月27日に石油価格下落をテーマにした大臣級会議を開催したのに先立ち、加盟国であるサウジアラビアの石油鉱業資源大臣が11月26日の記者会見で「最終的にはセルフコントロール可能」と語り、価格下落に対して減産措置をとるつもりがないことを暗に示したと伝えた。  また、多くの西洋メディアが減産に同意すると予測していたロシアについても、ロシアの国営石油会社・ロスネフチの会長が「原油価格が1バレル60米ドル(約7090円)まで落ち込んでも、わが国は減産しない」と驚きの発言をしたと紹介。また、同会長が「原油価格の下落は生産コストの高い産油国により大きな損失を与えるだろう」と語ったことについて、採掘コストが国際原油価格より高いシェールオイルを増産している米国を矛先にしたものであると解説した。  ロシア側の態度についてはさらに、エネルギー相が11月26日に同国の来年の石油生産量が今年と同水準になるとの予測を示したこと、プーチン大統領が先日「国際市場におけるエネルギー価格の不安定は長く続かない。一部の国が市場を操縦してロシア経済に打撃を与えようとする可能性を排除できないが、これはロシアのみならず市場の操縦者やロシアの経済パートナーにも影響を与える諸刃の剣だ」と発言していたことを併せて紹介した。  記事は、国際原油価格が6月以降で30%下落して1バレル79米ドル(約9344円)を下回ったと紹介。11月27日に行われたOPECの会議では、加盟12カ国中で減産による価格維持を呼びかけたのはベネズエラとイラクだったと伝えた。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)
中国メディア・西寧晩報は11月28日、国際原油価格が下落するなかでサウジアラビアやロシアが石油が減産しない意向を示していることから、「石油市場に低価格時代がやってくる」と報じた。(イメージ写真提供:123RF)
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2014-11-28 12:00