インドは中国高速鉄道導入を歓迎する? 「拒絶したいというのが本心だろう」=中国メディア

中国メディアの和訊網は11月28日、インドの高速鉄道網整備計画において、中国高速鉄道の導入については「心から歓迎する動きが見られない」とし、その理由について「資金のないインドに対し、中国が大半の資金を提供する考えであることが気に入らないのだろう」と主張、インド人は中国による投資に対して猜疑心を抱いていると論じた。
記事は、インドメディアが、ニューデリーとチェンナイを結ぶ高速鉄道路線を中印両国で建設する可能性があると報じたことを紹介する一方、「数カ月前、インド政府は事業化調査において中国の手を借りる予定はないと発表していた」と指摘。
さらに、中印戦略・経済対話では中国は高速鉄道事業における協力を積極的に働きかけてきたとする一方、9月18日に北京で行われた第3回中印戦略・経済対話で交わされた覚書に「高速鉄道」の文字が見当たらなかったと指摘し、「インドが中国高速鉄道の導入に対して強い猜疑心を抱いていることを示すもの」と論じた。
続けて、中国はインドの高速鉄道市場において日本と激しい競争を繰り広げていると紹介、日本政府と日本企業の連携のもとすでに調査等を実施していることを指摘。また、インドのモディー首相が8月末に訪日した際、安倍首相が自ら新幹線を売り込んだと指摘したうえで、「インドと日本は中国を脅威とする共通点を持つ」と論じた。
また記事は、中国とインドは国境を接し、領土問題を抱えているうえに「1960年台にぼっ発した中印戦争によってインドは対中戦略の調整を迫られた」と指摘した。さらに、インドが近年、経済発展のために中国との経済協力を推進しているものの、「中国を恐れ、拒絶したいというのがインド人の本心だろう」と主張した。
さらに、インド側は中国高速鉄道を導入することで、中国経済に従属し、経済的な依存度が高まれば政治的にも従属せざるを得ないことになると恐れているのではないかと主張した。(編集担当:村山健二)(写真は和訊網の11月28日付報道の画面キャプチャ)
中国メディアの和訊網は11月28日、インドの高速鉄道網整備計画において、中国高速鉄道の導入についてインド人は中国による投資に対して猜疑心を抱いていると論じた。(写真は和訊網の11月28日付報道の画面キャプチャ)
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2014-11-28 14:00