【今週の注目銘柄】割安株探しが本格化、自動車部品の水準訂正候補は?
28日の引け後に、トヨタグループのアイシン精機とデンソーなどがブレーキ事業を統合すると発表。自動車部品業界の新たな動きに注目が集まっている。
一方で、ホンダ系企業では、タカタによるエアバッグリコールの影響によりホンダの売上不振が懸念され、株価は積極的に買い難い状況となっている。
自動車株や自動車部品株から注目株を探すとすれば、本来は強さの目立つトヨタ系を選ぶのが筋だが、バリュエーションで見るとやや割高に買われている銘柄が多い。そこで、今回は両グループではなく、日産関連企業から割安株を探し、カルソニックカンセイ <7248> に注目してみた。
日産系の自動車部品大手である同社は、今3月期の9月中間期業績が営業利益で117億2100万円(前年同期比2.6%増)、純利益は86億6400万円(同13.1%増)となった。営業利益は小幅増益にとどまったものの、純利益は第1四半期の減益決算からプラスに転じている。
国内では売上減により営業利益が大きく減少したが、米州はピックアップトラックが好調となり、円安も寄与し大幅営業増益。アジアはタイの政局混乱が影響したものの、中国の売上成長などもあり営業増益となっている。
同社の通期計画は従来予想を据え置いており、中間期の進ちょく率は決して高くないものの、今後は米国クリスマス商戦への期待、中国の利下げ効果、タイの景気底打ち見通しなどが上積み要因となるほか、同社は想定為替レートをドル104円としていることから、為替の円安トレンドが今後も続けば業績上積み期待が高まる。
また、今期のEPS(1株当たり利益)は74.64円を計画しており、直近の株価水準からみた予想PERは8.7倍程度。円安による業績の上積み余地を考えれば、割安との見方ができる。
株価上昇で主力株の値ごろ感が薄れ、株式市場では割安株探しが本格化しているだけに、同社株の再評価に期待がかかる。(編集担当:片岡利文)
28日の引け後に、トヨタグループのアイシン精機とデンソーなどがブレーキ事業を統合すると発表。自動車部品業界の新たな動きに注目が集まっている。
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2014-11-30 10:00