日本格下げ!なぜ中国や韓国よりも低いのか?=為替王
Q:日本国債が格下げされたとのニュースを聞きました。どういうことですか?
A:アメリカの大手格付け会社(ムーディーズ・インベスターズ・サービス)が、日本国債の格付けを、1段階引き下げることを発表しました。最上位から5番目の格付けとなります。
Q:なぜ、格下げされたのですか?
A:もともと日本は少子高齢化により、社会保障費が毎年約1兆円ずつ増えており、赤字拡大に歯止めがかからない状況でした。現在の政権も財政再建に向けて努力しているわけですが、赤字削減目標の達成は厳しいなどの理由により格下げされました。
Q:日本の格付けが中国や韓国を下回ったって本当ですか?
A:その民間格付け会社の判断によれば、日本の格付けは中国や韓国より低くなりました。
Q:おかしくないですか?
A:総合的な経済力、国力という観点では、日本には優位性が多々ありますが、あくまでも財政に限っていえば、日本は世界的に見て最悪のレベルとの見方があります。
Q:何が最悪のレベルなのですか?
A:具体的には「政府債務残高GDP比」といって、簡単にいうと「経済規模に対して赤字がどれくらいか?」を示す指標があるのですが、その数値は、日本が世界のなかで突出して悪いです。
Q:どれくらい悪いのですか?
A:政府債務残高GDP比は、日本は約240%と世界最悪の数値です。欧州危機の時に危ないといわれたイタリアが約140%、事実上破綻したギリシャが約170%、米・英・独・仏・加など日本と並ぶ世界の先進諸国はいずれもざっと100%前後です。
Q:ギリシャより悪いなら、日本も破綻するってことですか?
A:日本には多額の資産があるとか、借金を海外にはほとんど依存していないとか、いろいろな強みもあるため、単純に比較できるものではありません。今回の格下げのニュースも過剰反応しなくてよいのですが、ただ、日本の財政が厳しいことは間違いなく、将来的にも予算の大部分を占めて毎年膨張し続ける社会保障費(特に高齢者向けの福祉予算)を大幅にカットしないことにはどうにもにもならない現状をしっかり受け止める必要がありそうです。(執筆者:為替王)
Q:日本国債が格下げされたとのニュースを聞きました。どういうことですか?A:アメリカの大手格付け会社(ムーディーズ・インベスターズ・サービス)が、日本国債の格付けを、1段階引き下げることを発表しました。最上位から5番目の格付けとなります。
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2014-12-03 07:00