三菱商事は積極的な株主還元策が高い評価を呼び込む

  三菱商事 <8058> が出直り機運を強めてきた。住友商事 <8053> が9月に米国の資源開発事業において、多額の減損損失を発生、その連鎖的な損失発生懸念が強まっていたほか、ここへきては石油価格の低下と悪材料が重なり、株価は調整気分が強まっている。   しかし、こうした時こそ万年割安株の強みを発揮するチャンスだ。PERは8.9倍台、PBRが0.6倍台、配当利回りは3.1%と、どれをとっても1級品の割安株と言える。   株価的には積極的な株主還元策も、フォロー材料となる。5月に600億円を上限とする自社株買いを発表したほか、今後の利益配分についても、1株当たり50円の安定配当を実施。そのほか純利益3500億円を超える部分について、配当性向30%を維持する方針。継続的な株主還元の強化が期待できる。   現在中期経営計画「経営戦略2015(2020年を見据えて)」では、「2020年頃に向けた三菱商事のあり姿」として、事業規模の倍増(資源分野での持分生産量倍増、非資源分野での連結純利益倍増)といった成長イメージを追求している。資源分野では、新規の大型案件を手控え、非資源分野での投資をより拡大しつつ、資産入替えを強化する方針   サケ養殖・加工で世界3位のノルウェー企業セルマック社を株式公開買付け(TOB)により、完全子会社化した(14年11月)。同案件に代表されるように、非資源分野の新規投資、資産入替え強化を背景に資源分野の成長のみに依存しないバランスの良い収益拡大が継続する見通し。   LNG関連の受取配当の増加などにより、資源分野が増益となったほか、非資源分野も金融事業の好調などが寄与して増益。今2015年3月期の純利益は4200億円(会社側見通し4000億円)に増額の可能性が強まっている。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
三菱商事<8058>(東1)が出直り機運を強めてきた。住友商事<8053>(東1)が9月に米国の資源開発事業において、多額の減損損失を発生・・・。
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2014-12-03 13:15