中国の「不動産市場低迷」 金融機関に打撃か=中国メディア

中国メディアの21世紀経済網は3日、米国の格付機関「スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)」が2日、中国経済の減速によって今後2年内に中国国内の金融機関の業績が悪化する可能性があるとの見通しを示したことを紹介し、金融機関に打撃をもたらす要素として「不動産市場の低迷」を挙げた。
記事は、S&P役員の廖強氏の発言として、「中国経済の低迷によって大手金融機関の貸し倒れが急増している可能性がある」とし、中国の金融機関において不良債権が増えている可能性を示唆した。
さらに、中国国内の商業銀行の不良債権比率は2013年の時点で「公式」には0.5%とされていることを伝える一方、廖強氏の発言として「中国国内の不動産開発会社などのうち30-40%は土地や不動産を担保に融資を受けているため、企業実際は公式の数字よりも高いはずだ」と論じた。
また、S&P側の予測として、「中国経済の減速は、規模が小さな銀行に対して特に打撃を与える可能性がある」とし、高レバレッジの取引を行っていた企業やリスク管理の不十分な銀行や金融機関は市場の変化に対応できない可能性があると主張した。
続けて記事は、中国の銀行業界が直面するもう1つのリスクとして地方政府の傘下にある投資プラットフォーム「融資平台」の存在を挙げ、中国経済の成長率が低下することで土地の売却をはじめとする不動産収益に依存する地方政府の財政も圧迫するとの見通しを示した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真は「CNSPHOTO」提供)
中国メディアの21世紀経済網は3日、米国の格付機関「スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)」が2日、中国経済の減速によって今後2年内に中国国内の金融機関の業績が悪化する可能性があるとの見通しを示したことを紹介し、金融機関に打撃をもたらす要素として「不動産市場の低迷」を挙げた。(イメージ写真は「CNSPHOTO」提供)
china,economic
2014-12-04 10:15