「AIIB」が日中な新たな問題の火種に?=中国メディア

中国メディアの国際在線は3日、中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)の設立について、「日本はその動向について注視し、新しい銀行の存在が日中両国の争いに発展するのではないかと懸念している」と論じる記事を掲載した。
記事は、インドネシアが11月25日にAIIBへの参加に向けた覚書に署名したことを伝え、「参加意向を示した22カ国目の国になった」と紹介したほか、オーストラリアやニュージーランドも参加の意向を示していると主張。「AIIBの設立に向けた準備は順調であり、それだけ多くの人びとが新しい国際開発金融機関に期待を寄せていることを示す」と論じた。
一方、「アジアの重要な経済国である日本はAIIBに対して非友好的な態度を示している」とし、日本の華字紙を引用したうえで「日本が主導するアジア開発銀行(ADB)の対抗馬になりかねず、アジアの金融を主導する地位も中国に奪われると案じている」と論じ、「日本の懸念はつまり、中国が主導するAIIBにADBの地位を奪われることに尽きる」と主張した。
記事はADBについて、名称にはアジアとあるものの、西側諸国の影響力の強い金融機関だと主張。続けて、ADBの大株主は日本と米国だとし、日米に加えてオーストラリアとニュージーランドがADBの50%以上の株式を握っていると指摘。
さらに、日本がAIIBに対して「非友好的」な態度を示すのは、日本はADBの最大出資国であると同時に主導的立場であり、政府開発援助の窓口としてもADBを利用できるためとし、ADBが日本の外交を支えてきたことだと主張した。
また記事は、中国がAIIBを主導していることは事実だが、日本にも参加を要請したものの、「日本に拒絶された」と主張。さらにAIIBは「アジアのインフラを改善することに注力し、ADBは貧困削減が目的であり、相互に矛盾する存在ではない」と主張した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
中国メディアの国際在線は3日、中国が主導するアジアインフラ投資銀行の設立について、「日本はその動向について注視し、新しい銀行の存在が日中両国の争いに発展するのではないかと懸念している」と論じる記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)
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2014-12-05 09:30