国際トレードセンター目指す上海、試験区絡みで「6つの加速」
上海市政府は16日、商務工作会議を開き、2014年の同市における改革発展予測目標を確認した。市商務委員会の尚玉英主任は同市が「グレードアップ版国際トレードセンター」になるために、年内に「6つの加速」を実現すると述べた。いずれも中国(上海)自由貿易試験区に関係する内容と考えることができる。
上海市は2014年の改革発展予測目標として、商品の販売総額では10%程度の伸び、電子商取引では取引総額の25%前後の伸び、貨物貿易では成長の維持と構造改革、サービス貿易では総額の15%前後の伸び、外資の利用では成長の維持と質の向上、多国籍企業関連では45社の本部設置、直接対外投資では20%前後の伸びを目指す。
上海市は「グレードアップ版国際トレードセンター」となることを目指している。市商務委員会の尚玉英主任は目標達成のため2014年には「国際トレードセンター建設の加速」、「商業の構造改革と向上の加速」、「新業態・新モデルの育成の加速」、「企業の海外進出の加速」、「貿易の構造改革の向上の加速」、「『会議やイベント』、『商業』、『観光』、『文化』の連携の加速」の「6つの加速を実現する」と述べた。
尚主任が述べた「6つの加速」は、同市に設けられた自由貿易試験区における改革と刷新と密接な関係がある。例えば、「国際トレードセンター建設の加速」は、試験区内の改革・刷新と重複している。
同試験区では、外国企業には認めない業務を「ネガティブ・リスト」として制定している。逆に言えば、「それ以外なら、届け出だけで業務が可能」という、従来とは異なる発想による規制緩和だ。
政府・商務部門は2014年版の「新たなネガティブ・リスト」の研究と制定に力を入れているが、同リストをどこまで縮小できるかは、「国際トレードセンター建設の加速」と大きくかかわってくる。
「企業の海外進出の加速」も、試験区の発展に大きなチャンスをもたらす。企業にとっては、試験区を利用することで、複数の市場、複数の資源を生かし、国際的な業務と資金の流れの大きな鎖をつなげることができる。
上海は、中国において多国籍企業を育てるための政策体系を構築し、国有企業の国際化を支援する。民間企業の本部を集める政策の促進を研究し、民間企業の海外進出のための橋頭保となることを目指す。
そのために、「上海版・企業多国籍経営行為の準則」を制定し、海外進出する中国企業が、国際的に通用する多国籍企業として準じることができる行動準則を導き出していく。上海市は今後、企業の対外投資を拡大させ、海外進出のための支援のメカニズムを完成させていく。(編集担当:如月隼人)
上海市政府は16日、商務工作会議を開き、2014年の同市における改革発展予測目標を確認した。市商務委員会の尚玉英主任は同市が「グレードアップ版国際トレードセンター」になるために、年内に「6つの加速」を実現すると述べた。いずれも中国(上海)自由貿易試験区に関係する内容と考えることができる。
china,economic
2014-01-17 15:45