中国が世界に「デフレリスクを撒き散らしている」だと!?=中国メディア

中国メディアの新華社は8日、中国は改革を進めることで経済成長の質を高め、世界経済の回復に向けたけん引役になることを期待されつつも、「西側諸国では中国がデフレリスクを世界に波及させているとの論調がある」と不満を示す記事を掲載した。
記事は、「西側諸国のメディア」が、中国の物価下落が世界の脅威になりつつあると報じたことを紹介し、「中国は十数年にわたって世界にデフレを撒き散らしてきた」と批判する報道があったと伝えた。
続けて、「デフレの定義は一定ではない」としながらも、物価水準や貨幣供給量、就業率、国内総生産(GDP)の成長率など、デフレを定義するうえでの要素から見て、「中国経済にはまったくデフレの要素は存在しない」と主張。2014年1-9月のGDP成長率は7.4%に達し、国民可処分所得は8.2%も伸びたと主張。
さらに都市部の就業者数は前年同期比16万人増となったこと、また消費者物価指数においても中国は6カ月連続で2%以上の伸びを保っていることを挙げ、「中国は十数年にわたって世界にデフレをまき散らしてきた」と批判に対して真っ向から反論した。
続けて記事は、「中国経済にはデフレの要素がないのに、なぜデフレをまき散らしてきたと言われるのか」としたうえで、「西側諸国は、中国の生産者物価指数(PPI)が(10月まで)32カ月連続で下落していることを理由に、中国が世界に低価格の商品を売りさばいていると主張している」と紹介。
こうした「西側諸国の報道」に対し、原油価格や貴金属、各種原料の価格が大きく下落していると反論し、「中国にとっては輸入デフレによる圧力が増大している」と主張。さらに、世界の資本市場における価格形成は米国の金融政策の影響を大きく受けるとしたうえで、「中国は世界最大の輸出国である前に、輸入大国でもある」と指摘、世界的に原材料や資源価格が下落していることが中国のPPIを低下させていると主張した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
中国メディアの新華社は8日、中国は改革を進めることで経済成長の質を高め、世界経済の回復に向けたけん引役になることを期待されているとしつつも、「西側諸国では中国がデフレリスクを世界に波及させているとの論調がある」と不満を示す記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)
china,economic
2014-12-09 13:15