日本経済の「失われた10年」 世界的にはマシな方だった!?=中国メディア

 中国メディアの環球外匯は9日、日本経済は1990年代から「失われた10年」を経験したと言われていると紹介しつつ、英紙のフィナンシャル・タイムズがこのほど「失われた10年という概念は実際の日本を映しだしていない可能性がある」と報じたことを伝えた。  記事は、国内総生産(GDP)に比べ、「国民の消費」のほうが人びとの実際の暮らしぶりをより良く示しているとし、欧州の統計担当部局であるユーロスタットの数字をもとに記事で算出した家庭消費指数のデータから、1990年から2013年末にかけて日本国民の消費は平均1.2%しか増えていないことを紹介。同水準はドイツをわずかに上回ったものの、ほかの先進国に比べて明らかに低水準だったと指摘した。  一方で、同期間における日本の人口の増加がわずか0.13%にとどまっている点を考慮すれば、日本の消費の伸びは米国、英国、スウェーデンに次ぐ水準にまで増加すると紹介、「日本経済は失われた10年で深刻なダメージを受けていなかったことを示す」と論じた。  さらに、同期間中に米国と英国の株式市場が上昇相場にあったこと、また日本の株式市場はさほど好調でなかったことを挙げ、「資産効果の影響が米英に比べて小さかった日本の消費は実際は非常に強かった」と伝えた。  また記事は、2000年から2013年の期間中における日本経済のパフォーマンスは「驚くべき水準」とし、08年に金融危機がぼっ発した同期間中、日本の消費はドイツやスイスを上回る水準だったと紹介。さらに、日本では高齢化が深刻であり、定年退職によって収入が減る人が増えたにもかかわらず消費が伸びていることは「極めて意外な結果」と伝えた。  続けて、「失われた10年」における日本経済のパフォーマンスは他国に比べて決して悪くはなかったとし、「むしろ大多数の国のほうこそ“失われた10年”を迎えていた」と論じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C) gnohz/123RF.COM)
中国メディアの環球外匯は9日、日本経済は1990年代から「失われた10年」を体験したと言われていると紹介しつつも、英紙フィナンシャル・タイムズがこのほど「失われた10年という概念は実際の日本を映しだしていない可能性がある」と報じたことを伝えた。(イメージ写真提供:(C) gnohz/123RF.COM)
china,economic,japan
2014-12-10 10:00