おなかの悩み改善に、ヨーグルト効果を詳しく知ってほしい=グリコ健康科学研

江崎グリコにある「江崎グリコ健康科学研究所」は、12月11日の「胃腸の日」に合わせ、全国の女性1万人を対象にした「おなかの悩みに関するアンケート」を実施した。その結果、女性の半数以上はおなか(の調子)に悩み、その原因はストレスだと考えていることがわかった。また、おなかの悩み対策1位の食品は「ヨーグルト」と考えているが、約7割の女性がヨーグルトの効果を詳しく知らないことも分かった。江崎グリコ健康科学研究所研究員の三上友美子さん(写真)は、「腸内環境を良好に保つことは、生活習慣病の予防・改善に有効であることが示唆されています。ヨーグルトなどに含まれるビフィズス菌で腸内環境を改善しましょう」とアドバイスしている。
「おなかの悩みに関するアンケート」は、2014年11月8日-9日にインターネット上で実施。全国の20歳から59歳までの女性1万人を対象に行った。20・30・40・50代の年代ごとに、都市・地方を1250人ずつ、8区分で均等に割り振った。
調査の結果、おなか(の調子)に悩みを抱えている女性は56.4%。悩みの内容は、「便秘」38.7%、「おなかの張り」35.9%、「腹痛」23.7%。「軟便・下痢」19.3%だった。年代別の傾向では、20・30代で「便秘」(44.9%)、「おなかの張り」(40.3%)で悩むという回答が目立つ。
おなかの悩みの原因として、「ストレス」が77.0%でトップにあがった。ストレスが一番の原因という回答も25.0%と4人に1人となっている。その他では、「運動不足」(72.0%)、「食物繊維の不足」(70.0%)、「食生活の偏り・乱れ」(67.0%)などがあげられた。
「ストレス」については、女性の81.9%が抱えている。内訳は、「家庭」「仕事」のストレスが約6割、「プライベート」のストレスは約5割だった。その中で「仕事」のストレスは、「とても感じる」の回答率が高く、ストレス度が高いことが分かる。
また、おなかに悩みを抱える女性のほとんどは、それを改善したいと考えているが、「改善のための努力はおしまない」人は3割以下。「できれば改善したい」レベルの人が7割程度を占めた。そして、対処法を聞くと、全体的に悩みの傾向が高い便秘に対しては「普段の食生活に気を付ける」(43.4%)、「効果的な食品・飲料を意識的に摂る」(31.2%)など、食品で改善したいという意見が多く、「市販の薬を飲む」(23.5%)を上回った。半面、「日頃から適度な運動をする」(18.3%)、「定期的に、ジムなど運動する場所に通う」(4.6%)などの運動系は少なく、手軽に改善したいという意向がみられた。
そこで、おなかの悩み対策で最も食べているものを聞くと、「ヨーグルト」(76.9%)が「野菜」(67.2%)を抑えてトップ。その他、「豆類」(44.9%)、「果物」(39.7%)、「牛乳」(33.9%)などと続いた。
ところで、そのヨーグルトを選ぶ際の重視点を聞くと、「味」(62.7%)、「価格」(61.8%)、「容量・サイズ」(49.6%)が上位にあり、「機能・効果」を重視している人は31.6%と多くはなかった。
実際に、どの程度ヨーグルトの効果を知っているのか聞くと、「腸内改善によいことは知っていたが、詳しい効能は知らなかった」という回答が7割弱を占めた。おなかの悩み対策にヨーグルトを食べているという人でも、「詳しい効能を知っていた」という回答は37.8%にとどまった。
江崎グリコ健康科学研究所の三上研究員は、「ヒトの腸内には100兆個もの多種多様な腸内細菌が生息し、複雑な腸内菌叢(ちょうないきんそう)を形成しています。近年、この腸内菌叢と宿主であるヒトの健康や疾病に関する研究が進展し、腸内細菌の改善が生活習慣病の予防・改善に有効であることが示唆されています」と、おなかの調子を整えることは、健康づくりにも効果があると語っている。
そして、「腸内菌叢における最優勢菌の1つであるビフィズス菌は、有害菌の増殖を抑え腸内菌叢のバランスを良好に保ち、糞便性状の改善、腐敗産物やアンモニアの減少などの整腸作用が得られることが報告されています。ビフィズス菌の生理効果は、主として腸内におけるビフィズス菌の増加によってもたらされることから、腸管内のビフィズス菌を増やすための多くの試みがなされてきました」と解説している。
ビフィズス菌は酸素に弱く、元来動物の内々では無酸素状態に近い大腸に棲息している。また、胃酸や胆汁酸は殺菌効果があるため、菌株が生きて腸内に届くためには、これらへの耐性が必要であり、市販乳製品等では「生きて腸に届く」と表記されている。その腸まで届くビフィズス菌の中で、江崎グリコ健康科学研究所が発見した「B.lactis GCL2505株(呼称BifiX)」は、腸まで届くだけでなく、おなかの中で摂取した数の10倍以上に増殖することが分かっている。
このような「おなかで増えるビフィズス菌入りヨーグルト」の特徴を提示し、おなかに悩みを抱える都市在住30代の有職女性100人に、食べてみたいかどうかを聞いたところ、ほぼ全員(97.0%)が食べたいと回答。55.0%は「とても食べたい」と積極的な回答になった。
江崎グリコ健康科学研究所は、「食品の有効成分や適正な栄養摂取についての研究を進めることで、お客さまの健康づくりに貢献する」ことを目的に、2007年に設立。2009年に生物化学研究所と統合し、グリコグループのものづくり基盤となる基礎研究に取り組んでいる。「口腔から消化管まで、食べて健康を守る」という研究テーマにそって、近年では「腸管」の健康を守るための研究にも注力している。(編集担当:風間浩)
江崎グリコ健康科学研究所は、12月11日の「胃腸の日」に合わせ、全国の女性1万人を対象にした「おなかの悩みに関するアンケート」を実施した。江崎グリコ健康科学研究所研究員の三上友美子さん(写真)は、「腸内環境を良好に保つことは、生活習慣病の予防・改善に有効であることが示唆されています。ヨーグルトなどに含まれるビフィズス菌で腸内環境を改善しましょう」とアドバイスしている。
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2014-12-10 18:15