【為替本日の注目点】円安一服、ダボス会議の安倍首相の講演がドル高円安につながるか

 NY市場  ドル円は米国の三連休を控え取引は閑散。経済指標への反応も見られず104円台前半で小動き。   ユーロドルは続落。節目の1.35台半ばを割り込んだことでユーロ売りが加速。ユーロドルは一時1.3517まで下落し、昨年11月下旬以来の安値を記録。   株式市場ではダウは反発したものの、インテルなど主要株は総じて安い。ダウは41ドル上昇し、S&P500は7ポント下落。   債券相場は続伸。消費者マインドが予想を下回ったことから買い物を集める。10年債利回りは2.820%台まで低下。   金は続伸し、原油は反発。   12月住宅着工件数 → 99.9万件   12月建設許可件数 → 98.6万件   12月鉱工業生産 → +0.3%   1月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値) → 80.4   ドル/円 104.21 ~104.43  ユーロ/ドル 1.3517 ~ 1.3598  ユーロ/円 140.97 ~ 142.01  NYダウ +41.55 → 16,458.56ドル  GOLD +11.70 → 1,2451.90ドル  WTI +0.41 → 94.37ドル  米10年国債 -0.020 → 2.820%  本日の注目イベント  中   中国 10-12月GDP   中   中国 12月工業生産   中   中国 12月小売売上高   独   独12月生産者物価指数   米   NY市場休場(キング牧師生誕記念日)   本日はNY市場が休場のため、先週末の海外市場でのドル円は目だった動きはありません。経済指標が多く発表されましたが、住宅関連指標は市場予想と変わらず、ミシガン大学消費者信頼指数が予想を下回りましたが、ドル円への影響はありませんでした。鉱工業生産指数も市場予想と一致していました。ただ、上値の重かったユーロドルでは1.35台半ばを割り込んだことで、ユーロ売りが加速し、1.3517まで売られ、約2ヵ月ぶりの安値を記録しました。同時にユーロ円も140円台後半まで下落し、ややユーロの反落ぶりが目立った展開でした。  米経済指標は年初まで好調な内容を維持していましたが、10日に発表された雇用統計や先週末のミシガン大学消費者マインドなど、ここにきてやや米景気の低迷を示す指標が出ています。いずれも先行指標であるため、今後修正される可能性が高いものの、これまでとは異なり「強弱まだら模様」の印象もあります。現時点で米景気の拡大にブレイキがかかったとは判断できませんが、これらの指標が来週のFOMCの政策判断に影響を与えることにはなります。  その意味では今週も米経済指標の内容には注意する必要がありますが、今週はそれ程重要な指標発表はありません。従って、ドル円も大きな変動はないものと予想しています。レンジも103円から105円台で、これまでのレンジを抜けないと思われますが、注目したいのがダボス会議での安倍首相の基調講演です。  今週22-25日までスイスのダボスで世界経済フォーラム(ダボス会議)が開催され、そこで安倍首相が講演を行います。この会議にはECBのドラギ総裁やBOEのカーニー総裁などが参加しますが、安倍首相の講演内容が最も注目されそうです。米週間経済専門誌の「バロンズ」でも、安倍首相の「アベノミクス」の行方が最も注目されていると紹介されています。デフレから脱却に向けた力強い発言や政策が、ドル高円安につながる可能性もあります。  引き続き株価との相関を見極めていかなければなりませんが、まだ1月ということもあり、海外の著名エコノミストなどの経済予想も続々伝えられています。国内の多くの専門家がほぼ「円安株高」を予想する中、海外の専門家も同様な予想をしているのが目立ちます。FRBによる緩和縮小が実施される一方、日銀は追加緩和を行う、というのが多くの専門家が挙げている理由です。来週のFOMCで、ある程度その方向性が見えて来るものと思われますが、緩和縮小は実施されると思いますが、そのスピードは極めて緩やかなものになると予想されます。  本日のドル円は突発的なニュースがない限り、様子見の雰囲気になりそうです。レンジは103円80円~104円60銭程度と予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)
ドル円は米国の三連休を控え取引は閑散。経済指標への反応も見られず104円台前半で小動き。
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2014-01-20 09:45