ネズミ駆除剤の「誤食事故」が起きる中国  「お菓子のようなパッケージにする必要性は?」=中国メディア

 中国メディア・山西晩報は16日、「ネズミ駆除剤になぜ子供向け食品のようなパッケージを施すのか」とする評論記事を掲載した。  記事は、今月11日に浙江省温州市で小学生の児童4人が路上の三輪車上に置いてあったきれいな包装の食品を発見、食べてみたところ1人が死亡、1人が救急搬送される事故が発生したことを紹介。4人が食べたのは、実はネズミ駆除剤だったと説明した。  また、先月には吉林省で73歳の女性と6歳、2歳の孫がネズミ駆除剤を児童向け食品と誤認して食べ、3人とも死亡する事故も起きていたと伝えた。  そのうえで、「もっとも理解できないのは、なぜネズミ駆除剤の“毒薬”に児童向け菓子のような美しい包装を施さなければいけないのか」と問題提起。「ネズミを騙すためなのか。ネズミにはほんとうにそれほどの智能があるのか。結果、騙されたのはあまり字が読めない子どもとお年寄りではないか」とした。  さらに、ネズミ駆除剤にはどくろや死んだネズミの絵などを盛り込んだパッケージにするなどといった、包装にかんする強制力を持つ規定がないのか、と論じた。  記事はこのほか、包装の問題のみならずネズミ駆除剤について、行政の監督管理においては「穴」があると指摘。合法的な許可証がなければ駆除剤の製造販売はできないという規定があるにもかかわらず、不法業者が氾濫しており「実際、どこでも駆除剤が買えてしまう」とした。  また、1995年より徐々に専売制度が緩和された農薬の管理においては、責任の所在が不明確になっていることも紹介。この問題に対して業界関係者が「劇毒のネズミ駆除剤にたいして専売制度を実施すること、有毒農薬を特殊業界として管理し、毒の混入や服毒などの事件発生を予防する必要がある」との見解を示したことを併せて伝えた。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)
中国メディア・山西晩報は16日、「ネズミ駆除剤になぜ子供向け食品のようなパッケージを施すのか」とする評論記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)
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2014-12-16 15:00