自動車業界に起こりうる「3つの大変化」とは=中国メディア

中国メディア・上海証券報は18日、中国汽車工程学会(自動車エンジニアリング学会)の付于武理事長が、IoV(Internet of Vehicles:自動車のインターネット)の発展に向けて、国レベルの組織、指導を呼びかけたと報じた。
記事は、付氏がインターネットに代表される情報技術がけん引する技術革命によって、自動車産業の研究開発、生産、消費そして組織管理方法に大きな影響が生じるとの見解を示したことを紹介。
そのうえで、サプライチェーンや、自動車メーカーと部品メーカー、大企業と中小企業間の関係に変化が起きる、自動車産業と他産業間の垣根が低くなり業界を越えて協力のチャンスが生じる、人類の社会生活における自動車の立ち位置や役割が大きく変化する、という3つの大きな変化が業界に発生すると予測したことを伝えた。
付氏は「スマート技術とインターネット技術の発展が自動車の定義を変えつつある」とし、4Gネットワークや、測位システム「北斗」の開発など、中国のIoV産業が基本的な技術、市場、制度を備えていると論じた。
その一方で、産業体系上において中国の行政管理当局が効果的な協調体制を構築できていない、技術面では技術の蓄積不足、重要技術研究の立ち遅れ、市場の育成や関連インフラが発展ニーズに追いついていないといった問題点があることも指摘。また、企業間のコミュニケーション不足による業界の技術規格の未整備、不統一も発展を大きく妨げているとした。
そして、問題解決の筋道として「国家レベルでの戦略デザインが必要」と論じ、国レベルで部門間横断の「IOV産業発展指導委員会」を設置するよう呼びかけた。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)
中国メディア・上海証券報は18日、中国自動車エンジニアリング学会の付于武理事長が、IOV(Internet of Vehicles:自動車のインターネット)の発展に向けて、国レベルの組織、指導を呼びかけたと報じた。(イメージ写真提供:123RF)
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2014-12-18 10:30