【為替本日の注目点】株高でドル円再び上昇か、ユーロドル動き懸念

 NY市場  ドル円は堅調に推移。株価も続伸し、原油も反発したことで、リスクオンモードがやや広がり、ドル円は119円63銭まで上昇。ユーロドルも大きくユーロ安が進み、一時は2012年7月以来となる1.2221までドル高ユーロ安が進む。原油安を背景としてデフレ懸念が強まる。   株式市場は3日続伸。原油価格が上昇に転じたことで、エネルギー株が相場を牽引。S&P500は0.5%上昇し、月初からの下げを埋めた。債券相場は反発。このところの下落から自立反発の上昇を見せたが、休暇前のポジション調整の面もあり、長期金利は2.16%台に低下。金は3日続伸。原油は急激な下げが続いたことから、値ごろ感による買いも入り56ドル台まで反発。   ドル/円 118.83 ~ 119.63  ユーロ/ドル 1.2221 ~ 1.2302  ユーロ/円 145.94 ~ 146.27  NYダウ +26.65 → 17,804.80ドル  GOLD +1.20 → 1,196.00ドル  WTI +2.41 → 56.52ドル  米10年国債 -0.051 → 2.160%  本日の注目イベント  欧   ユーロ圏12月消費者信頼感(速報値)   米   11月中古住宅販売件数   原油価格がようやく反発したことで、ロシアルーブルも買い戻され、株式市場も続伸。ドル円も119円63銭までドル高円安が進みました。ただ、今回の動きはどちらかと言えば、ユーロドルに引っ張られた印象があります。ユーロドルは1.2221までユーロ安が進み、2012年以来、約2年7ヶ月ぶりの水準まで売られて来ました。急激な原油安が物価下落圧力となり、ユーロ圏のデフレ懸念が一層強まったことで、早ければ来年1月にも量的緩和に踏み切るのではないかとの見方が広がっていることが背景です。  ドル高ユーロ安が進んだことで、ドル円でも円売りが優勢になった面もありましたが、それでもまだ上昇への弾みが付くと思われる119円60-70銭を抜けていません。この水準には「4時間足」の「雲の上限」があり、結局この雲に上昇を抑えられた格好になっています。従って、今日の上値のメドも先ずはこの水準をしっかり上抜けできるかどうかを見極めたいと思います。   ドル円は12月8日の121円85銭を天井に、115円57銭まで下落しました。既に下落幅の61.8%戻しは完成させているため、テクニカル的には再び上昇トレンド入りした可能性が高いと思われます。それでも、まだ依然として原油価格は低位で推移しており、原油安再燃も払拭されたわけではありません。原油価格の動きと、それに伴う株価の行方がドル円にとっても重要な「鍵」であることは変わっていません。   今週はクリスマス休暇のピークです。そろそろ市場参加者も減り始めているようですが、今年のドル円からはまだ目を離すわけには行きません。相場を動かす材料には不足しますが、「異次元緩和」の副作用としての高ボラティリティーは残りそうです。特に、先週末のユーロドルの動きが気になります。ユーロ安をきっかけにドル円がさらに上昇するリスクは残っており、クリスマス休暇開けの今週末から来週にかけてはユーロドルの動きにも注意したいと思います。   NY株式市場も3日続紳し、今日の日本株も堅調に推移しそうです。そうなるとドル円も上値を試す展開が予想され、上記水準と、大台の120円が意識されます。緩やかな上昇を予想しますが、下値のメドは119円05銭辺りと、118円80銭前後をサポートと予想します。レンジは119-120円といったところでしょうか。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)
ドル円は堅調に推移。株価も続伸し、原油も反発したことで、リスクオンモードがやや広がり、ドル円は119円63銭まで上昇。ユーロドルも大きくユーロ安が進み、一時は2012年7月以来となる1.2221までドル高ユーロ安が進む。原油安を背景としてデフレ懸念が強まる。 
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2014-12-22 10:00