中国の自動車市場・・・「北上する日系車」、「南下する独系車」=中国メディア

 中国メディアの新京報は22日、中国市場における日系車はかつて「人びとにとって憧れの存在だった」とする一方、ドイツ車の攻勢のもとで日系車のかつての威光は失われつつあり、販売台数からも日系車の苦戦ぶりが見て取れると論じる記事を掲載した。  記事は、中国自動車市場は、北部と南部の文化的違いを理由に「華北」と「華南」という2つに分類されるとし、日系車は「華南」地域を地盤としていると紹介。さらに華北と華南の自動車市場における違いとして、「華南地域には民間企業が多く、自動車購入時にはランニングコストや故障率、中古車として売却する時の査定額などを重視する消費者が多い」と紹介。一方、北京市など「華北」地域では政府機関が多く、政府機関向けの公用車はドイツ系メーカーの「天下」であると紹介した。  さらに、日本自動車メーカーであるトヨタ合弁会社の一汽トヨタの8月における車種別販売台数において、同社ブランドの車である「RAV4」と「カローラ」が華南市場で1位を獲得したと紹介、一汽トヨタの華南市場におけるシェアは8.9%に達したと伝えた。一方、華北地域にあたる北京市での一汽トヨタの販売台数は芳しくなく、現状は「ドイツ系メーカーによる華北地域の統治を揺るがすことは難しい状況」と伝えた。  だが、「ドイツ系メーカーが統治している華北地域」に向け、日系メーカーが北上を始めているとし、一汽トヨタには北京市や天津市、山東省などでも販売台数を増やすことを目的とした戦略も存在すると指摘。また、東風日産も遼寧省大連市に生産工場を建設するなど、北上戦略を展開していると紹介した。  続けて、日系メーカーが北上すると同時に、一汽フォルクスワーゲンが広東省仏山市に向上を建設、生産を開始するなど、ドイツ系メーカーも南下戦略を進めていると紹介した。また、中国の自動車保有量が年々増加すると同時に、環境問題が深刻化していることを挙げ、日系メーカーは「中国政府の環境汚染対策に商機を見出した」とし、トヨタが2015年をめどにハイブリッドシステムの中国現地化を進め、日産も将来的に電気自動車の発売を検討していると紹介した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C) Man Li/123RF.COM)
中国メディアの新京報は22日、中国市場における日系車はかつて「人びとにとって憧れの存在だった」とする一方、ドイツ車の攻勢のもとで日系車のかつての威光は失われつつあり、販売台数からも日系車の苦戦ぶりが見て取れると論じる記事を掲載した。(イメージ写真提供:(C) Man Li/123RF.COM)
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2014-12-24 10:15