ANAPは上場後の調整に一巡感、レディス向けカジュアル衣料が高人気、戻り相場期待できる

  レディス向けカジュアル衣料・雑貨のANAP <3189> (JQS)の株価はIPO人気が一巡し、第1四半期(9月~11月)業績も嫌気して軟調展開だったが、足元で下げ渋り感を強めている。売り一巡して反発のタイミングが接近しているようだ。   10代半ば~20代を中心に幅広い年齢層から支持されているレディス向けカジュアル衣料・雑貨「ANAP(アナップ)」を基幹ブランドとして、特徴の異なるサブブランドも並行展開している。基本コンセプトは「リーズナブルにおしゃれを楽しみたい女性のカジュアルファッションブランド」で、サブブランドも含めたブランド認知度の高さ、新鮮な品揃え、多品種・小ロット販売などを特徴としている。   販売は、全国のショッピングセンター(SC)を中心とする店舗販売、自社サイト「ANAPオンラインショップ」でのネット販売、全国のセレクトショップ向け卸売を展開し、前期(13年8月期)の事業別売上構成比は店舗販売66%、ネット販売26%、卸売販売8%、ブランド別売上構成比はレディスカジュアル78%、キッズ・ジュニア18%、雑貨・メンズ4%である。また前期末時点で全国93店舗を展開している。   重点戦略として、販売面ではスタートトゥデイ <3092> が運営する「ZOZOTOWN」「LABOO」への出店(13年9月)、新規ブランド「ANAP SCHOOL」「ANAP BOY」の投入(13年10月)、SCへの新規出店と「KIDS」ブランドによる親子購買の取り込みなどを推進している。さらに物流効率化に向けて、当日発送を可能とする在庫一元管理体制構築や自社商品保管業務のアウトソーシングも推進する。   1月10日発表の今期(14年8月期)第1四半期業績(非連結)は売上高が20億02百万円、営業利益が63百万円の赤字、経常利益が51百万円の赤字、純利益が40百万円の赤字だった。ネット販売は新ブランド投入効果や「ZOZOTOWN」出店効果などで好調だったが、店舗販売は残暑や台風など天候不順の影響を受けたようだ。また物流改革に伴う二重経費発生、株式公開費用、店舗移転改装に伴う特別損失などで利益は赤字だった。   通期の見通しについては前回予想を据え置いて、売上高が前期比10.5%増の94億88百万円、営業利益が同1.2%増の4億06百万円、経常利益が同40.6%減の3億68百万円、純利益が同32.3%減の1億76百万円としている。株式公開費用などで最終減益だが、売上高は新規出店効果、新規ブランド投入効果、ネット販売拡大が牽引して好調に推移する。   株価の動きを見ると、公開価格1000円に対して初値5100円を付け、5360円まで上伸する場面があった。その後はIPO人気が一巡して軟調展開となり、さらに1月10日発表の第1四半期業績の赤字を嫌気する形で1月14日には前日比278円(13.46%)安の1788円まで急落する場面があった。ただし1月14日は終値で1906円に戻し、その後も1800円台後半で推移している。失望売りは一巡したようだ。   1月20日の終値1859円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS88円82銭で算出)は20~21倍近辺である。昨年11月IPO直後の高値からほぼ3分の1水準に到達して調整が一巡した可能性があり、反発のタイミングが接近しているようだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
レディス向けカジュアル衣料・雑貨のANAP<3189>(JQS)の株価はIPO人気が一巡し、第1四半期(9月~11月)業績も嫌気して軟調展開だったが、足元で下げ渋り感を強めている。
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2014-01-21 08:45