【為替本日の注目点】ギリシャ混乱に伴いユーロ売り円安の可能性も

 NY市場  ドル円は市場参加者が少ないことから小動き。11月の消費者物価指数が鈍化したことで、円売りが優勢な場面もあったが120円台半ばを超えられず。ユーロドルも1.21台半ばから後半で目だった動きは見られなかったものの、来年早々にも量的緩和が実施されるとの見方が根強く上値の重い展開が続く。   株式市場は続伸。小型株で構成するラッセル2000指数は最高値を更新。ダウも7営業日続伸し、連日の高値更新。債券相場は反発。利上げ観測はあるものの、インフレ率が低いことを手がかりに、小幅に上昇。金は大幅に反発し1195ドル台に。原油は薄商いの中続落。   ドル/円 120.25 ~ 120.46  ユーロ/ドル 1.2168 ~ 1.2186  ユーロ/円 146.48 ~ 146.66  NYダウ +23.50 → 18,053.71ドル  GOLD +21.80 → 1,195.30ドル  WTI -1.11 → 54.73ドル  米10年国債 -0.014 → 2.250%  本日の注目イベント  欧   ギリシャ議会、大統領選出のための第3回投票   クリスマス休暇は終わったものの、ボクシングデーのためロンドン市場が休場だったことから、相場は依然として小動きが続いています。今週は日本サイドが年末モードに入りますが、海外市場では参加者が戻ってくるため、そこそこの動きも期待できそうです。特に、今日29日はギリシャ議会が大統領選出のための第3回投票を実施することから、選挙結果次第ではユーロが一段と下落するリスクがありそうです。   大統領が選出できない事態になると、議会は解散し総選挙になります。緊縮財政に反対の公務員が中心となり、財政支出を拡大させることを主張する党派を勝利に導くような状況になると「ギリシャショック」の再燃につながり、ユーロ売りが加速することになり、ドル円では円安に振れることが想定されます。   ユーロドルは1.21台がすっかり定着してきた様にも見えます。1.20を割り込むと底値が想定しずらくなり、2010年の1.18台が意識される展開も予想されます。  ドル円は25日の朝方から「雲」(1時間足)を上抜けできていません。一目均衡表を見る限りは上値の重さが気になりますが、一方で「MACD」ではプラス圏で推移しており、下落トレンドとは言い切れません。上述のようにギリシャの混乱に伴いユーロの下落リスクを考えると、ドル円が上昇することも考えられ、ここは次の動きを待つしかありません。   来年に向けてもう少し長期で考えるなら、ドルロングの方が妙味はありそうですが、年末年始の動きはなかなか予想できません。来年1日には中国の製造業PMIが発表され、2日には米ISM製造業総合景況指数も発表されます。為替では年末年始もあまり関係ありません。   株式市場は明日が「大納会」です。NY株式市場が堅調なことから、上昇機運が強いように思えます。予想レンジは120円~121円程度にしたいと思います。本日が今年最後の「アナリスト・レポート」になります。新年は5日(月)から通常通りとなります。今年1年のご愛読に感謝申し上げます。皆様、どうぞ良いお年をお迎えください。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)
ドル円は市場参加者が少ないことから小動き。11月の消費者物価指数が鈍化したことで、円売りが優勢な場面もあったが120円台半ばを超えられず。ユーロドルも1.21台半ばから後半で目だった動きは見られなかったものの、来年早々にも量的緩和が実施されるとの見方が根強く上値の重い展開が続く。 
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2014-12-29 09:45