それってホント?・・・日本社会の「三大タブー」! 留学するなら事前に知ろう=中国メディア

 日本関連情報の専門サイト「日本通」は1日、「日本に留学するなら知らねばならない、日本人の三大タブー」と題する解説記事を掲載した。日本人が読んでも「わが国の社会には、こんなに禁則があったのか」と驚くほど、多くの“タブー”を紹介した。同記事は4日ごろまでに、新華社系の新華網、人民日報系の人民網など中国の多くのメディアが転載した。  記事は日本社会なるタブーを「言葉」、「行為」、「社交」の3種類に分類した。  「言葉のタブー」では、日本人は「苦」や「死」の言葉を忌み嫌うので、例えば「数字の4は発音が死と同じ」として避けると紹介。具体的には「病院は一般的に、4や42を病室やベッドの番号として使わない」と指摘。13という数字も嫌われており、多くのホテルには13階や13号室がなく、羽田空港のエプロンにも「13」という数字は使われていないと紹介した。  日本人の多くは、「13を嫌うのは欧米から伝わった習慣で、日本のものではない」と考えるかもしれないが、中国人が「日本の特徴」を指摘する場合、起源にはあまり関係なく「現在、日本に存在する特徴」ならば「日本のもの」とみなす場合が珍しくない。  他の例として「ラーメン」がある。日本人は普通、ラーメンを「中華料理」と考えるが、“日本式ラーメン”を味わった中国人は、「中国には日本のラーメンと同じ食べ物はない。したがって、日本式ラーメンは日本料理のひとつ」と考えることが多い。起源よりも、現状を重視する考え方だ。  記事はその他の「言葉のタブー」として、婚礼や祝いの場で使ってはならない「去る」、「帰る」、「返す」などの言葉を多数紹介。さらに、商店の開業式などでも「花火」、「倒れる」、「傾く」などの言葉がつかえないことと指摘した。  それ以外にも、身体障害を評点する多くの言葉がつかえず「目の不自由な人」などと言い換えねばならないと紹介した。  「行為のタブー」では、「日本は規律ある社会とされている。人々の行為挙動は一定範囲に収めるという制約がある」と指摘。「衣服がきちんとしていない」、「行儀よく振る舞わない」、「大声で騒ぐ」ことはタブーとした。  さらに、手紙を出すときには、便箋の折り方や切手の貼り方にも規則があると紹介した。  日本人の間では「食べ物のタブー」も多いと指摘。「普通、肉の白身や内臓は食べない。羊やアヒルを食べない人もいる」、「盛り付けが多すぎてはだめ」、「食事中に衣服を整えてはならない」、「箸を食器の上においてはならない」などと、さまざまな“タブー”を記した。  さらに、「商談の際、日本人が親指と人差し指でゼロの数字の形を示し、あなたがうなずいたら、日本人はあなたが現金での支払いに同意したとみなす」と紹介。  「社交のタブー」としては、「日本人はプレゼントの際に、筆2本とか酒2本のように偶数を好む(解説参照)。ただし結婚祝いの際に、2万円のように、偶数は避ける。夫婦が分かれることになるからだ」などと紹介。贈り物についても包装紙の色が「白黒は葬儀をあらわす。緑もよくない。赤もだめ。最もよいのはピンク色」と解説した。  宴会についても、「ビジネス界で夫人同伴のパーティーの習慣はない」、「相互にたばこを勧めあう習慣はない」、「日本人の家に行く際には、入口で必ず靴を脱ぐ」、「人の家で台所をのぞくのは失礼」、「同僚を家に招いて家族ぐるみで交流する習慣はない」、「妻は夫の仕事にかかわらないことが美徳とされる」などと紹介した。 ********** ◆解説◆  上記記事には、日本人から見て「疑問」な点もかなりある。「プレゼントする品は偶数個が好まれる」という考え方は、少なくとも全国的には存在しない。偶数個を喜ぶのは、むしろ中国人だ。それ以外にも、「日本人の習慣」としておかしな指摘がいくつかあったが、本記事では割愛した。  また、数や色、言葉についてのタブーは、むしろ中国社会の方が厳しいのではないかと思える。ある程度以上の地位がある人は、日本人以上に自分のみなりにこだわる場合も多い。  ただし、上記記事は「日本留学前にこれらを掌握しておけば、日本社会に速く溶け込め、笑い話の対象になったり、人の(日本人の)感情を損ねることも避けられる」と説明している。自国民向けに「日本に行った際には日本の習慣に従え」と訴える内容であり、文中の「おかしな点」は許容範囲内と理解できるだろう。  中国では2014年後半ごろから、日本に対する“悪意”を感じる記事が減少しているように見える。政権側が対日関係の改善を意図しており、報道にも反映されている可能性がある。  ただし中国では政権側が対日関係を改善しようとした場合、政治的リスクも伴う。民衆の反発もあるが、それより大きな問題は、対立する勢力から「対日軟弱外国」と批判される場合があることだ。  そのため、仮に習近平政権が対日関係の改善を望んでいたとしても、自らの政権基盤が盤石と判断できないかぎり、なかなか進められないことになる。 **********  「日本通」は2010年に開設された日本関連情報のサイト。新華網や人民網などのニュースサイト、新浪網のようなポータルサイトとも提携している。自社サイト以外に簡易投稿サイトの微博(ウェイボー、中国版ツイッター)にもアカウントを設けて情報を発信しているが、「日本通」によると2014年6月29日に、フォロワーが200万人を突破した。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:(C) Sakarin Sawasdinaka/123RF.COM)
新華社系ニュースサイト新華網は4日、「日本に留学するなら知らねばならない、日本人の三大タブー」と題する解説記事を掲載した。(イメージ写真提供:(C) Sakarin Sawasdinaka/123RF.COM)
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2015-01-06 15:15