次世代自動車の「特許開放」・・・競争が幕を開けた=中国メディア

トヨタ自動車が燃料電池車(FCV)の特許を開放すると発表したことについて、中国メディアの一財網は13日、米テスラ・モーターズも2014年6月に電気自動車(EV)の特許開放を発表していることを紹介したうえで、「テスラ・モーターズのEVとトヨタのFCVによる競争が幕を開けた」と報じた。
記事は、トヨタがFCVの特許を開放する意図について「FCVの普及に向けた措置の1つ」としていることを紹介し、14年6月には米国の電気自動車メーカーであるテスラ・モーターズも「EV産業の発展のため」すべての特許を開放すると発表していたことを紹介。
さらに、「トヨタとテスラ・モーターズのエコカー分野をめぐる競争はますます“火薬の臭い”が充満してきた」とし、両社ともに特許開放を通じて陣営の拡大と産業の発展を画策していると論じた。
続けて、トヨタの特許開放を「太っ腹」と表現したうえで、自動車産業のアナリストである張志勇氏の発言として、「トヨタは自社だけでFCVを普及させることは困難と大きな圧力が伴うと判断した」と指摘。一方、FCVは極めて高い技術力が求められ、商用化に成功している自動車メーカーがトヨタ以外にまだないことを指摘したうえで、「トヨタが特許を開放しても、ほかのメーカーがトヨタに追いつくまで一定の時間がかかるはず」と論じた。
さらに、トヨタのFCV「ミライ」にとっての競合はテスラ・モーターズのEVだと認識されているとし、テスラ・モーターズのEVのうちもっとも安価な車種は6万3570米ドル(約749万円)であるため、「ミライ」より特に価格的優位はないと主張。
また、航続可能距離や燃料補給にかかる時間においても「ミライ」のほうがテスラ・モーターズのEVより優位だとしながらも、「水素ステーションの建造をはじめ、FCVの普及に向けた難易度はEVをはるかに上回る」と指摘し、トヨタとテスラ・モーターズによるエコカーの将来をめぐる競争は「始まったばかり」だと論じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
トヨタ自動車が燃料電池車(FCV)の特許を開放すると発表したことについて、中国メディアの一財網は13日、米テスラ・モーターズも2014年6月に特許開放を発表していることを紹介したうえで、「テスラ・モーターズの電気自動車(EV)とトヨタのFCVによる競争が幕を開けた」と報じた。(イメージ写真提供:123RF)
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2015-01-15 10:00