日本が「武器輸出」に注力か・・・「実戦経験の無さ」は日本製の問題点=中国メディア

 浙江省紙の銭江晩報は13日付で、18面全面を使って日本の軍事産業についての論評を掲載した。安倍政権が武器輸出に意欲を見せていることを受け、今後の可能性を分析した。記事は、日本が武器輸出を急速に増やす可能性はないとの見方を示した。  同紙記者が、軍事評論家の宋忠平氏の考えを紹介しながらまとめた署名記事として発表した。  記事はまず、日本がオーストラリアに対する「そうりゅう型潜水艦」、フィリピンに対する巡視船、インドに対する「飛行艇US-2」、英国に対する「哨戒機P-1」など、自国武器の「海外進出」に力を入れていると紹介。  日本製兵器の問題点のひとつは「実戦経験のなさ」と指摘して、英国への「哨戒機P-1」の輸出は、国際的評価を高めるために、特に大きな意味を持つと論じた。  ただし、日本製武器については常に「価格」が問題にあると指摘。さらに、ライバルになる米国のボーイング社が開発した米国のP-8(ポセイドン)と比較した場合、P-8は民間機として評価の確定したボーイング737の改造機であることを強調。  P-1はジェットエンジン4発、P-8は2発で、通常ならばエンジンの数が多い方が故障発生などの事態に対応しやすいが、日本はジェットエンジンの「製造技術の成熟度」で、大きな信頼を得ているわけでないので、さほど有利とはいえないという。  また、日本の武器輸出は「米国が容認した場合にのみ」実現可能と指摘。中国では、日本による武器輸出の本格化を警戒する声があるが、記事は「雷の音は大きいが、雨は少ししか降らない」状態が、日本の武器輸出について、かなり長期にわたって継続することが「常態」になるとの見方を示した。 ********** ◆解説◆  上記記事も、中国のメディアで1年ほど前まで盛んだった「日本脅威論」とは様相がかなり違う。中国でも「ニュース」として伝えられている、日本政府による武器輸出への取り組みは事実とした上で、「さしあたっては心配する必要はない」との論調だからだ。  中国の習近平政権はこのところ、日本との緊張を必要以上に高めることを避けようとしているかに見える。上記記事も、中国当局の意向を反映している可能性がある。(編集担当:如月隼人)
浙江省紙の銭江晩報は13日付で、18面全面を使って日本の軍事産業についての論評を掲載した。安倍政権が武器輸出に意欲を見せていることを受け、今後の可能性を分析した。記事は、日本が武器輸出を急速に増やす可能性はないとの見方を示した。
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2015-01-15 15:15