高速鉄道車両に永久磁石のモーター、「外国による技術独占を打破」と中国メディア歓喜・・・ただし日本ではすでに実用化

 中国では14日から15日にかけて、多くのメディアが、永久磁石を利用したモーターを搭載した高速鉄道車両が走行試験を始めたと伝えた。見出しには「外国による技術の独占を打破した」などの文字が躍った。読者も「おめでとう。研究スタッフはご苦労様」などのコメントを寄せるなど祝賀ムードだ。  中国の二大鉄道車両メーカーのひとつ「中国南車」が永久磁石同期電動機を搭載した車両を開発し、最近になり走行試験を始めたという。2016年まで累計30万キロメートルの走行試験を行った後、営業運転に投入する予定とされる。  記事は「中国で初の『永久磁石高速鉄道車両』であり、わが国が、世界でも少数しかない永久磁石を用いた高速鉄道技術を掌握した国になったことを意味する」などと紹介した。  中国はこれまで、自国の高速鉄道について“自主開発”などと繰り返していた。今回の永久磁石同期電動機を搭載した車両の走行試験開始で、メディアは改めて「外国による技術の独占を打破した」などと強調した。  寄せられたコメントで「いいね」が多いのは「おめでとう。研究スタッフはご苦労様。われわれは中国のエリートに学ぼう」、「強国はやはり、科学技術がもとになるな」などだ。しかし「日本の新幹線は1960年代に走り始めているんだぞ。中国はこれから、長い道を歩まねばならない。今これぽっちの成果があって、それでうぬぼれるのは早すぎと思わないか」などの声も寄せられた。  永久磁石同期電動機とは、一部に永久磁石を用いる電動機(モーター)で、効率がよいために電車などに利用すれば節電効果を得ることができる。日本では、新幹線(試験車両)のE954形電車やJR東日本E331系、東京メトロ16000系、同1000系、阪急8000系、同1000系、北大阪急行9000系などの電車が永久磁石同期電動機を用いている。  永久磁石同期電動機に用いる永久磁石は、強い磁界を発生する必要からレアアースを素材に使う場合が多かった。しかし現在は日本などで、レアアースを用いない強力な永久磁石の研究に力が入れられているという。(編集担当:如月隼人)
中国では14日から15日にかけて、多くのメディアが、永久磁石を利用したモーターを搭載した高速鉄道車両が走行試験を始めたと伝えた。見出しには「外国による技術の独占を打破した」などの文字が躍った。読者も「おめでとう。研究スタッフはご苦労様」などのコメントを寄せるなど祝賀ムードだ。
china,technology,economic,japan
2015-01-15 19:15