「中国人はマルチタスク型」と知ると腹が立たなくなる

中国人とビジネスをしていると驚かされる事が色々とあります。その中でも日本人にとって「許せない話」となりそうなのが、商談中だろうがなんだろうが、相手の中国人が携帯をいじったり、他からの電話に平気で出たりするという事です。
ある程度地位もあって、結構常識がありそうな中国人のビジネスマンであっても、商談中に携帯のメールをみたりすることは平気であります。日本人の私達からすると、「おいおい、人の話聞いてんのかよ」、「そもそも相手が話している時に微信(中国版のLINEのようなもの)を見るかね。失礼だな」と理解に苦しむ彼らの行動なのですが、以下の様な予備知識を持っておくと腹が立ちにくくなります。
■「タイムイズマネー至上主義が自分にも相手にも一番の利益だと考えている」
中国人の時間軸概念は「並行型」で流れていると筆者は考えています。言い換えればタイトルのような「マルチタスク型」の時間の使い方。
あらゆる事を同時進行させて「パッパッと処理していくこと」を最優先に考えますので、打ち合わせ中にメールの着信があれば、話はキチンと聞きながらも作業を同時に処理する事を優先させます。
「相手に失礼」といった意識は全くありませんので、私達日本人は「相手に悪意はない」と諦めるしかありません。
日本人の場合は正反対の「一本道型」で、時間軸は一本で流れていますので、この感覚を理解するのは本当に難しい。「会議なら会議」、「書類を書いているなら書類を書く」という一つの作業に意識を集中させる時間の使い方をしますので、彼らの行動を理解するのは慣れないうちは非常に難しいでしょう。
■「『これも異文化』と受け入れるしかない」
これに対する対策は、正直上記のように意識を変えてみるしか方法はありません。「失礼だぞ!」と怒るのは簡単ですが、あなたの仕事をする場所がアウェイの中国であるならば、怒るほうがナンセンス。同時進行でドンドン物事を処理していくのが彼らの頭脳構造ですので、自分自身を洗脳し、「こういうものなんだ」と意識を改めていくしか方法はありません。
異文化を柔軟に受け入れて価値観を自由自在にアジャストしていくスキルが、そのままイコール中国で何事もうまくやっていくコツになります。「中国人はマルチタスク型」。このことは知っておいて損はない予備知識だと思います。(執筆者:高橋 亮 提供:中国ビジネスヘッドライン)
中国人とビジネスをしていると驚かされる事が色々とあります。その中でも日本人にとって「許せない話」となりそうなのが、商談中だろうがなんだろうが、相手が携帯をいじったり、他の電話に平気で出たりするという事です。
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2015-01-19 10:15