【為替本日の注目点】中国GDP注目、ECB緩和策は失望を誘うか
NY市場
ドル円はNY市場で債券と株式が休みのため小動き。ユーロ円が買い戻されたことで、117円台前半からややドルが買われ117円78銭までドル高が進んだが、先週末の高値と同水準でキャップされる。ユーロドルは反発。オランド仏大統領がECBが量的緩和を実施する可能性に言及したが、一部には緩和規模が失望を招くとの見方が優勢となり1.1639まで買い戻しが進む。
ドル/円 117.27 ~ 117.78
ユーロ/ドル 1.1600 ~ 1.1639
ユーロ/円 136.20 ~ 136.81
NYダウ ----- → 17,511.57ドル
GOLD ----- → 1,276.90ドル
WTI ----- → 48.69ドル
米10年国債 ----- → 1.830%
本日の注目イベント
日 日銀金融政策決定会合
中 中国 10-12月GDP
中 中国 12月小売売上高
中 中国 12月工業生産
独 独12月生産者物価指数
独 独1月ZEW景況感指数
欧 ユーロ圏1月ZEW景況感調査
米 IMF 世界経済見通し
米 一般教書演説
米 1月NAHB住宅市場指数
米 企業決算→モルガンスタンレー、IBM、ジョンソン&ジョンソン
オランド・フランス大統領が、ECBはおそらく今週、大量の国債買い入れを発表するとの見通しを示しました。大統領は、パリで開かれた企業経営者や労組リーダらとの会合で明らかにしましたが、フランス大統領がECBの金融政策に言及することは極めて異例のことです。ドラギECB総裁との話し合いの中で、量的緩和実施の感触をつかんだものと思われますが、このような会合の中で緩和策に触れることは、かなりその可能性が高いことを物語っていると考えられます。
この発言は本来は、ユーロ売り材料ですが、ユーロドルのショートがかなり積みあがっていることと、先週末には1.14台半ばまでユーロが売り込まれていることで、市場はユーロ買いで反応しています。また、確実視されてきた緩和実施ですが、ブルームバーグによると、ECBが発表する緩和策が「規模」という面では失望を誘う可能性があるとの見方も広がっているようです。
こうなるとECBが緩和に踏み切る可能性は非常に高いと思われますが、上述の理由から、政策発表後の反応には注意が必要です。目安は「120日線」が1.1691辺りと、「200日線」(いずれも1時間足)がある1.1742近辺かと思われますが、「200日線」を上抜けすれば、かなりの値幅がでることも予想されます。
一方ドル円ですが、先週末の円高局面でも115円台後半で下げ止まっています。ひとまずは115円が底堅いと思われ、115-120円のレンジを形成しているようです。ECBの政策発表後にユーロがどのような反応をみせるかにもよりますが、ドル円も荒っぽい値動きが予想されます。ユーロドルが買い戻されれば、ドル円もドル高円安に振れるのではないかと予想していますが、同時に株価の動きと、原油価格にも注意が必要です。
本日の予想レンジは117円~118円30銭程度とします。11時に発表される中国の10-12月期GDPが注目されます。市場予想は前年同月比+7.2%ですが、7-9月期が+7.3%だったことから、成長が鈍化していると見られますが、+7.0%前後だとドル売りで反応し、強めの内容だとドルが買われることになります。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)
ドル円はNY市場で債券と株式が休みのため小動き。ユーロ円が買い戻されたことで、117円台前半からややドルが買われ117円78銭までドル高が進んだが、先週末の高値と同水準でキャップされる。ユーロドルは反発。オランド仏大統領がECBが量的緩和を実施する可能性に言及したが、一部には緩和規模が失望を招くとの見方が優勢となり1.1639まで買い戻しが進む。
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2015-01-20 09:30