中国の自動車産業 生産・販売ともに「安定した伸び」・・・一方で「自国ブランド車」はシェア低下

中国汽車工業協会(自動車工業協会、以下「中汽協」)によると、2014年通年における中国大陸部での自動車生産台数は前年比7.26%増の2372万2900台、販売台数は6.86%増の2349万1900台だった。中汽協は自動車生産と販売について安定した伸びと評価した。ただし、自国ブランド車の市場におけるシェアは12年連続で低落した。
中汽協は、2014年における中国の自動車産業について「(バスなどを含む)乗用自動車が、自動車全体の販売の伸びを押し上げた」、「商用自動車は生産、販売ともにマイナス成長だった」、「中国ブランドの乗用自動車の市場シェアは明らかに低落している」などと分析した。
中国ブランド車のグループ別の売上台数は(1)上海汽車集団、(2)長安汽車集団、(3)東風汽車公司、(4)北京汽車工業集団、(5)長城汽車、(6)中国第一汽車集団、(7)華晨中国汽車、(8)奇瑞汽車、(9)安徽江淮汽車、(10)比亜迪――の順だった。
ただし、上海汽車集団はフォルクスワーゲンとの合弁である上海大衆、長安汽車集団はフォードとの合弁による長安福特、マツダとの合弁である長安馬自達を傘下に持っている。これら外資との合弁会社が国外のブランドの自動車を生産した場合には、「中国国産の外国ブランド車」とみなされる。
それ以外の「中国国産ブランド車」の販売台数は2014年通年で前年比4.1%の757万台だった。しかし、市場に占めたシェアは38.4%で、前年比で2.1ポイント低落した。中国における「中国ブランド車のシェア低下」は12年連続だった。
その他の「国別ブランド」では、ドイツが20%、日本が16%、米国が13%、韓国が9%、フランスが4%だった。日本ブランド車の販売台数が前年比で0.34ポイント下落した以外は、程度の差こそあれいずれもシェアを伸ばしたという。
中汽協はさらに、「新エネルギー車の生産と売上が爆発的に増加している」と説明した。
中国では燃料電池車や電気自動車など、従来とは異なる方式で動力を得る自動車を新能源車(シン・ネンユエンチャー=新エネルギー車)と呼ぶことが多い。新エネルギー車全体の2014年通年の生産台数は7万8499台、販売台数は7万4763台で、うち電気自動車は4万8605台・4万5048台、プラグインハイブリッドカーは2万9894台・2万9715だったという。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:(C) Songquan Deng/123RF.COM)
中国汽車工業協会(自動車工業協会、以下「中汽協」)によると、2014年通年における中国大陸部での自動車生産と販売について安定した伸びと評価した。ただし、自国ブランド車の市場におけるシェアは12年連続で低落した。(イメージ写真提供:(C) Songquan Deng/123RF.COM)
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2015-01-22 13:45