日本の軍備レベル・・・「中国に対して不十分」と米情報サイト=中国メディア

 中国メディアの環球網はこのほど、米国の軍事情報サイト「ディフェンス・ニュース」の記事を引用して、「日本の軍備のレベルは中国に対して全く不十分」の主張を紹介する記事を配信した。  記事は、日本政府が発表した2015年度の予算案で、米軍関連を含まない防衛費は4兆8200億円に達しており、安倍政権発足以来3年にわたり国防費が増加していると紹介。  新しい日本の防衛プランとしては「南西諸島を主眼にしたもの」であり「釣魚島(尖閣諸島の中国側通称)付近の海域において、中国と対抗することを企図している」と説明。兵器の投入事例として哨戒機のP-3C、戦闘機F-35、新たに建造するイージス艦、潜水艦のそうりゅう、さらに輸送機のオスプレイや水陸両用車のAAV-7を挙げ、与那国島にレーダー基地を建設する計画にも触れた。  記事は「ディフェンス・ニュース」の見方として、「安倍政権が昨年(2014年)7月に修正した防衛大綱は、周辺の多くの国に批判され、日本が改めて軍国主義化するのではないかとの懸念を引き起こした」と紹介。  しかし一方で、「ディフェンス・ニュース」が文章の最後の部分で「日本の軍備のレベルは中国に対して全く不十分。日本は半世紀以上にわたり、国防に大きな力を入れてこなかった。新兵器を数種類導入、少しばかりの新戦略を採用しても問題は解決できない」との見方を示したと紹介した。  なお「ディフェンス・ニュース」の原文は同じ部分で、「日本はいくつかの有用な装備やハードウェアを購入しつつあるが、60年にわたり防衛に対してあまりにも少しのものしか費やしていなかったことに対して、埋め合わせをする“銀の銃弾”(万能の解決策)またはすばらしい武器は存在しない」と論じ、日本は単純なハードウェアの増強だけでなく、自衛隊員の給与引き上げや訓練予算の増強などを提案している。 ********** ◆解説◆  環球網は愛国論調で知られるメディアだ。上記記事も、日本の軍備について「わが方より劣る」との“自画自賛”のように読める。  しかし同時に“日本の軍国主義化”を強調し、自国側に「断固たる対応」を求める論調ではない。中国では当局が報道を統制しており、メディアの論調にも、少なくとも平均すれば当局の意向が反映されている。  このところ中国では、日本に対する強硬策や対決姿勢を強調する記事が、一時期ほどには多く見られない状況だ。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:(C) motive56/123RF.COM)
中国メディアの環球網はこのほど、米国の軍事情報サイト「ディフェンス・ニュース」の記事を引用して、「日本の軍備のレベルは中国に対して全く不十分」の主張を紹介する記事を配信した。(イメージ写真提供:(C) motive56/123RF.COM)
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2015-01-22 19:15